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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:古くて新しいITの悩み」から

2014. 8.26  日経産業新聞の記事「眼光紙背:古くて新しいITの悩み」から

最先端だからこそ存在する負の遺産

コラムの著者は、最先端のITを駆使する金融業界だからこそ、悩みが多い古いプログラムやメインフレームなどの負の遺産について語っている。

○ITが競争優位の金融業界

金融業界はあらゆる産業分野の中でも最も進んだIT化が競争優位を保つといわれてきた。その金融業界が最先端だから故に持つ悩みが、メインフレームで動かしている古いプログラミング言語の処理でシステムを動かしてきたところである。最初に取り掛かったがゆえに、そのデータを抱いたまま、新しい技術に素早く乗り移ることができないという悩みである。

当時開発していたエンジニアも現役を退いて内容が分からなくなった上に、古い開発言語で開発してきたために現役のエンジニアたちでは内容を解析し、新たに作り直すことが難しい。さらに、万一、動かななくなってしまったら、業務に甚大な影響がでる。こういった意味で負の遺産となっている。

負の遺産が、メインフレームを廃棄し、クラウドなどの最新のIT環境に全面移行する障害となっているわけである。しかも、メインフレーム自体はメーカーが減り、競争がなくなることでハード価格も上昇し、維持コストが莫大となってきているという。

金融業界のこの悩みの解決策はいまだ見えていない。dollarhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「パッケージNOW:『Maki』料理、断面楽しむ」から

2014.8.26  日経産業新聞の記事「パッケージNOW:『Maki』料理、断面楽しむ」から

食べ歩きを仮定したパッケージ

コラムの筆者 竹原あき子氏(工業デザイナー)は、フランスでの巻き寿司の進化系について、そのパッケージからの視点で語っている。

○世界を席巻した和食と巻きもの

寿司がSushiになり、山葵はWasabi、味噌はMiso、ラーメンはRamenとなったが、巻き寿司は握り寿司に比べて勢いがないという。米国ではカリフォルニアロール、フランスでは、30年の間に「マキ」として独自の進化をした。独自性は、のりを巻いてカットして食べることから、切った断面を楽しむことに傾倒したことであるという。

春巻きを筆頭に、生の野菜や漬けたオリーブの葉、薄焼きした生地などを巻いて食べる食品は世界各地にあったが、切り口を楽しむ文化はなかった。メキシコ料理のトルティーヤが、巻きものとして進化し、フランスの食品会社ドーナ(Daunat)の商品「ビ・ラッピー」がそれである。ラインナップも7種類を具材の色彩が程よく表れるように詰め、「見せる巻き寿司」のようなもので、巻きはシートパッケージの様相である。

小さなスナックだが、歩きながら、そのままて食べ歩けるスポーティーなパッケージとなった。巻きものもハンバーガーと同様に食べ歩き感覚が必要となろう。paperhappy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:プラント制御の無線化」から

2014.8.26  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:プラント制御の無線化」から

夢は遠隔監視・保守の安全なシステム

コ ラムの著者 山﨑弘郎氏(東京大学名誉教授)は、情報機器で無線化が最も遅れたプラント制御についてその背景と将来について語っている。

○無線化が遅れた理由

設備の標準化は早くから着手され、プラントの中に分散配置された大量のセンサーと流れを調節するバルブなどは、プラントの巨大化に伴って、センサーや調節器と制御室とを結ぶ配線が増加した。

  • 初期は、配線の電気信号の標準化が行われた:24時間運転の信頼性と外部からの干渉を排除するために、信号伝送はすべて個別の専用経路を使った。→結果として、伝送距離の増大で配線コストが増加し、制御室周辺では配線が錯綜した。
  • 上記を改善するために、フィールドバスでセンサーの信号系統を専用から共通の1本のバズに置き換え、デジタル伝送方式とした。→配線コストは目論見通り下がった。だが、共通バスの設置はプラントの規模や種類によって標準化が困難となった。
  • そこで、無線方式を使い、2.4ギガヘルツ帯の周波数を使って、信号、機器の保守管理情報、診断データの伝送を行うようにした。→課題は有線伝送にはない、混信やノイズの侵入、外部からのかく乱などの対策が必要となった。他の産業での無線応用を集め、さらに情報セキュリティを確保した。→伝送距離が飛躍的に伸び、従来のプラントと制御室の距離が数十キロから数百キロ離れたテレコントロール(遠隔制御)ができるようになる。

夢は、経営に直結した多数のプラントを連携運転し、高効率な遠隔制御・保守ができ、しかも安全であるシステムとなることにある。夢はそう遠くない将来に実現することができそうだ。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:小僧寿し、50歳の混乱」から

2014. 8.25  日経産業新聞の記事「眼光紙背:小僧寿し、50歳の混乱」から

創業時の心意気が見えない

コラムの著者は、意見募集に関する広告で混乱を来した小僧寿しについて、企業のあるべき姿について語っている。

○50年前の9月に1坪半のお店から創業

同社の創業者、山木益次氏の考えから、その経営方針で外食日本一まで上り詰めた姿は今はないという。今回の報道にしても、4年連続赤字、社員約3割の希望退職、不明朗な資金の出し入れによる経営陣の混乱、決算発表の延期など良い話はない。それで従業員など関係者に意見を求めたまでは良いが、肝心の応募先のアドレスが間違っており、すぐに訂正のリリースを出すといった失態を演じた。

しかも、翌日の補足説明は前回の文面とは大きく異なり、もはや何のための意見募集なのかさえも混乱しているという。

何が企業の資質に影響を与えたのであろうか。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「探査計:『4Kテレビ』の普及」から

2014.8.25   日経産業新聞の記事「探査計:『4Kテレビ』の普及」」から

高画質の後戻りできない魅力

コ ラムの著者 鴻池賢三氏(AV評論家)は、4Kテレビが家電量販店で特等席に収まり始めているが売れていない現実をみて、その普及のカギについて触れている。

○売れ筋は、50型以上

やはり、4Kテレビが売れているとは言い難いと鴻池氏は語っている。それでも、大型画面については売れ筋ではあるが、一般家庭に普及するには、40型サイズで値ごろ感が出てこないと、まだまだ、特別な存在あるともいえる。

家電メーカー各社もようやく40型モデルを主力におきつつあるという。シャープや東芝がその流れを作り始めたようである。さらに、視聴するだけでなく、録画機能や録画機器とのラインナップも重視し始めた。

伏兵は、4K放送画像、つまりコンテンツである。インターネットによるコンテンツ配信サービスである「ひかりTV」も10月に開始する予定であり、そろりとコンテンツもスタートアップするようだ。

決め手は高画質を一度見てしまうと、これまでのTV画質には満足できなくなるという心理である。一般化することで、4Kテレビは盛り上がりそうである。tvhappy01