【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:地域とつながり市場育つ」から
2014/06/10
2014.6.5 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:地域とつながり市場育つ」から
逆転発想で新市場を拓く
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、徳島の地域と野球の関係で逆転発想により成功させた事例を示している。
○「野球による地域活性化」から「地域による野球の活性化」へ
プロ野球独立リーグである四国アイランドリーグPlusの「徳島インディゴソックス」について西川教授は注目している。2005年にスタートし、野球による地域の活性化を目標とした。つまり、野球が地域のつながりを強化するというのが当初の目標である。しかし、2010年に大口のスポンサーが抜けた後、苦境に立たされた。
そこに弁護士から転身した球団代表が就任した。坂口浩昭氏である。同氏が目指したのは、「原因」と「結果」、すなわち因果の反転であった。チームが地域を活性化するといった従来の目標とは逆転して、野球という市場を地域につくろうというものだ。
そこで、チームから積極的に地域とのつながりを求めた。野球教室や学校訪問、登下校の見守りや祭りへの参加、県産品のPR、掃除、募金と地域貢献活動を従来の7倍213件もおこなった。
スポンサーも小口設定にし、年間千円から受付、少額の支援を行ってもらって、つながりを感じてもらうことに変えた。このような施策で、スポンサー収入は改善し、その結果、最下位のチームが、2011年、2013年にリーグ優勝を果たした。さらに選手2名をプロ野球に送り込んだ。このように地域とのつながりが、野球という市場を生み出した。さらに、この野球という市場が、他の地域とも連携し、それが、収益を改善するスパイラルが周りはじまたという。
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