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2014. 6.4  日経産業新聞の記事「眼光紙背:3Dプリンターと3DCAD」から

試作が不要?

コラムの著者は、海外メーカーが優勢な3Dプリンターであるが、その起源は日本の工業研究所の開発者によるものであったことを語っている。

○名古屋市工業研究所にいた小玉秀男氏が1980年に光造形法の装置を初めて開発した

小玉氏が開発に乗り出した動機は、このコラムによると、

『3DCADで見えるのは2次元。2次元で立体を見せたり、画面の中で回転できても、手に取ってみることができない』

ことで、いらだちを感じたからだという。小玉氏は、3DCADでも現物は必要と直感、半導体のフォトリソグラフィー技術と印刷の版下作製技術を組み合わせて、光造形装置を作った。しかし、日本の企業の多くは、3DCADがあれば試作が不要として、欧米の3DCADシステムをこぞって導入した。

それが、今や試作がいらないはずの3DCADのデータで3Dプリンターを使って試作品を作ることが多くなっている。小玉氏の考え通りであったが、時すでに遅く、低コスト化や知財では日本勢は海外勢におされているという。国家プロジェクトとして金属造形が取り上げられたが、小玉氏のような直感は果たして有効に活用されるのか。happy01

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