【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:エピソード記憶」から
2014/06/16
2014.6.12 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:エピソード記憶」から
認知科学を応用したマーケティング
コラムの著者 三浦俊彦教授(中央大学商学部)は、認知科学による記憶をマーケティングに生かす試みに触れている。
○記憶は「意味記憶」と「エピソード記憶」
マーケティングで人間の記憶を使い、自社の製品やサービスを消費者の記憶に深く刻もうという試みである。
【意味記憶】
- 東京ディズニーランド:シンボルはシンデレラ城、オリエンタルランドが運営、千葉県浦安市に所在
で万人共通である。
【エピソード記憶】
- 東京ディズニーランド:去年のクリスマスに彼女といった
などで、意味記憶に時間的・空間的まタグがついたものである。その特徴は
①体験時の感情とセットで記憶される
②意味記憶と異なり、各人で異なる
③各人がどのようなエピソード記憶を持ったか企業にはわからない
の3点だ。さらに、これは3つのタイプ、①既存、②新規、③他者に分けられるという。
○エピソード記憶のマーケティングへの応用
これらをマーケティングに応用してみる。
- 既存エピソード・ブランディング:消費者がすでに持っている既存のエピソードを使うもの。
- 昭和レトロな街を作って成功した大分県豊後高田市
- 新規エピソード・ブランディング:消費者に新しくエピソードを創ってもらうもの。
- サービス業や小売業で有効で、レストランの誕生日サービス、鉄道のスタンプラリーなど
- メーカーでのフォトコンテストやビデオ大賞など
- ブランドの愛着を高める手段
- 他者エピソード:第三者のエピソードを用いるもの。
- 静岡県伊豆市の『恋人岬』:訪れたカップルの思いが感じられ、その鐘の価値は上がる。
- SNSなども他者エピソードである。
三浦教授は、他者エピソードの利用が今後のマーケティングのカギになるのではないかと予想している。
コメント