【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:フェリシモの生活雑貨大賞」から
2013/12/07
2013.12.5 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:フェリシモの生活雑貨大賞」から
生活者提案が商品になる
コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)は、制度を制度のままにするのではなく、仕組み化することで、継続的な市場創造が出来る事例を通信販売大手フェリシモが雑貨カタログ「クラソ」で示す。
○「クラソ」の生活者提案制度から仕組みとなる「生活雑貨大賞」
ユーザー、生活者のアイデアを商品化する制度として2000年に始まったという。クラソに掲載されている商品約900点の中で、この大賞を受賞した商品が50点、ユーザの意見を反映した商品が200点を占めている。中には2005年発売以来累計200万本を超す大ヒットとなった「ゴムベルト」は第4回優秀賞で選ばれた岩手県で子育て中の主婦のアイデアであったという。
生活雑貨大賞は1年に2回開催され、1回に500件ほどの応募がある。大賞選定までのプロセスは、
- アイデアを提案者がプランニングシートに書く
- 担当者がプランニングシートを読みコメントを記し、それを商品プランナーなどが約50点に絞る
- 特許の抵触がないかを確認する
- 専門家や過去の受賞者、同社の開発責任者が最終審査する。
- 選抜した優秀作をクラソで販売する
となっている。もともと1980年代にユーザーから企画を募集する制度はあったという。ただ、意見を部分的に取り入れることに留まり、提案そのままを企画とすることは少なく商品化もなかった。
この大賞は、制度をこえて、社内の開発とユーザのアイデアの双方にコミットメントするものとなったと西川教授は語っている。
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