【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:交通システム自動化、移動自由度と安全性カギ」から
2013/11/27
2013.11.22 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:交通システム自動化、移動自由度と安全性カギ」から
リニア新幹線も運転手は乗らない
コラムの著者 山崎 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、最近の交通システムの自動化に対して「移動自由度」と「安全性」の視点から説明している。
○自動化の実例
一番最初に乗物の自動化が進んだのはエレベータだそうだ。新交通システム「ゆりかもめ」も運転手不在で走行する。実に時速500キロメートル以上のリニア新幹線も運転手は乗らない。昨今、自動車の自動運転が話題になるが、人命を預かる乗物の自動化には大きなハードルがあるという。
- 安全性:システムが故障しても乗客の安全、フェールセーフが確保されているかをみる
- 移動自由度:
- 「1自由度」とは、一次元の移動のみ可能で、専用軌道上に経路が限られている場合、自動化のハードルが下がる。無人化が可能で、エレベータ、モノレール、リニアもこの条件を満たす。ただし、1自由度であっても、その長さ以上の運行管制システムの支援が必要となる。
- 「2自由度」は面の移動となり、クルマや船舶がこれに相当する。フェイルセーフは停止で確保されるが、軌道の束縛がないので、他のモノ(ヒト、他の車や船)との関係が重要である。進行方向を中心に移動環境の情報収集を行って移動する。情報収集のためのセンシング技術が不可欠となる。
- 「3自由度」は、タテヨコ高さとなり航空機の移動がこれにあたる。飛行中のエンジン停止は安全ではないので、冗長性を持たせ、双発エンジンのようにフェールセーフを確保する。
以上は乗物単独の自動化であるが、実際は、複数の乗物の運行を管制システム自身も自動化が必要となる。3自由度となれば、移動の広さに伴って更に大きな情報の処理を行う管制システムが必要となる。ITSもこう言った意味で広域な管制システムが必要となろう。
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