【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:砂山靴下の企画力」から
2013/07/13
2013.7.11 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:砂山靴下の企画力」から
業界縮小の中で企画力で勝負に出た中小企業
コラムの著者 高岡美佳氏(立教大学経営学部教授)は、業界の売上低調の中で業績を伸ばしている中小企業を取り上げ、社長自ら企画力に軸を置き、販路も開拓して成功したことを解説している。
○厳しい靴下業界で生き残る砂山靴下(東京・葛飾)
同社は従業員数24名の生産委託を外部に行うファブレスの靴下メーカーであった。製品開発や企画が売上のキーである。しかし、新興国の台頭で、価格は下落、市場も縮小した。さらに、主要取引先も、「中抜き」で直接海外と取引をおこなっていく。さらに、90年代末から女性の生足ブームで、販売量が落ち込んだ。このままでは、生き残れない。
業界は生足ブームへの対策ばかりに目がいったが、砂山靴下は、割り切って生足を肯定、主力製品を「靴下」から「フットケアグッズ」に大きく舵をきった。さらに販路も既存の総合スーパーとは行わず、カタログ通販とECに移行。さらに、下着カテゴリの単価低下に引きつられない、ファッション系のフットケアグッズに動くことで値崩れしにくい商品に転換した。
ECと通販で約6割の売上、大手雑貨店やドラッグストアなどの専門店で約3割を売り上げている。OEMも企画力と売り場提案を行い、付加価値を増やしている。
視点の転換が、商品の幅や販路への見直しにつながり業績を挙げた成功事例である。
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