Previous month:
2012年11 月
Next month:
2013年1 月

2012年12 月

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:韓国IT企業、人材・スキル磨く」から

2012.12.11   日経産業新聞の記事「マニュアルNOW:韓国IT企業、人材・スキル磨く」から

紙だけでなく、組込アプリ、電子マニュアル、オンラインマニュアルなど多彩

コラムの著者 高橋慈子氏(テクニカルライター)が11月に韓国・ソウルで開催された2012KTCAカンファレンスを軸に、韓国の最先端マニュアル専門会社について語っている。

○IT企業の躍進する韓国では電子マニュアルの関心は高い

今回のカンファレンスの主要メンバーで、カンファレンスのプログラム企画も担当するハンセムEUGに高橋氏は赴き、社長のキム・ヤンスク氏にインタビューしている。

同社は、企画から提案できる韓国初のマニュアル専門会社。本社は水原市(スウォン)でサムソン電子の研究開発拠点に近く、従業員は約120人。韓国人のほか、米国人、インド人も働き、顧客は日本や米国にも広がっているという。

使用説明のマニュアルは、紙だけでなく、製品に組み込まれたアプリケーションソフトであったり、UI(ユーザー・インターフェイス)の知識やアプリケーション技術が不可欠だという。韓国もスマートフォンのアプリケーション開発に若手の人材をとられてしまい、海外に目を向けて採用活動をしているという。

○変わるマニュアルの姿

ICTの普及で、利用者側も変わってきた。それに対応する人材とスキルが必要であるという。韓国と日本の大きな違いは、決定から実行までのスピードで、韓国はアジャイルで、先ずは作ってみて調整していくといった形態を取ることでスピードアップしているという。

世界のIT市場を今やリードする韓国。マニュアルも最先端のUI研究から生まれてきている。happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:カメラ機能、自分好みに」から

2012.12.7  日経産業新聞の記事「市場トレンド私はこう読む:カメラ機能、自分好みに」から

ノートパソコンとスマホの狭間

コラムの著者 内田勳氏(フォトグラファー)が最新カメラとスマートフォンとの関係についてフォトグラファーの目線で説いている。

【無線LAN機能とアプリによるカスタマイズがカメラとスマホの関係を微妙にした】

スマートフォンと無線LAN機能「Wi-Fi」搭載のデジタルカメラでその差がますますなくなってきたという。更に、今年11月のソニーのミラーレス一眼カメラ「NEX-6」では、カメラで使えるアプリケーションをダウンロードして好みの設定にカスタマイズできる機能が付いているという。さらに、スマートフォンをデジカメのシャッターの開閉を操作するレリーズとして使えるソフトやトリミング、水平補正などのレタッチソフトも搭載すれば、自分好みになるという。

スマホのアプリをインストールする感覚で撮影機能や写真加工機能を追加してカメラを自分好みにする。となれば、カメラと一緒に提供される写真加工ソフトも少なくなり、ダウンロードによる提供に切り替わっていき、やがて利用者は自分の好みのソフトだけを表示して使え、操作も単純となろう。このようなソフトを有料で提供できることはメーカーにとっても新たな事業として捉えることもできる。取扱説明書の更新やカメラのアップグレードもメーカー側から行える環境も整いつつあると言える。

内田氏は、カメラがスマホを追従し、次は音声認識によるカメラの操作かもしれないという。happy01camera


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:壁のない研究を」から

2012.12.6  日経産業新聞の記事「眼光紙背:壁のない研究を」から

学際的でフラットな国際教育

コラムの筆者が語るのは、完全に国際的、学際的な研究教育を目指している沖縄科学技術大学院大学の事例で、分野や組織の間の強力な壁について語っている。

○従来の縦割りから横断的研究開発へ

画期的な成果を上げるために、従来の縦割りの枠組みのとらわれない、分野を横断した研究開発が重要だといわれて久しい。しかし、コラムの著者が述べているように、思ったような成果が上がっていないように思えるという。

最近期待されてのが、世界的に例のない新しい形の大学を目指している沖縄科学技術大学院大学。今年の秋に18カ国・地域から1期生34人が入学し本格的に開学した。(現在は2期生の募集中。)同大学院大学の特徴の1つは、分野や学科・専攻の壁がないこと。教員が一様に横に並ぶフラットな組織である。さらに、国際的、学際的な研究教育を理想としている。

科学技術はときに、異分野ゆえの斬新な視点が新しい成果を生むことがあるという。米国のノーベル・アルバレスはノーベル物理学賞を受けたが、その子と共に研究した恐竜絶滅の原因として巨大隕石衝突説がある。門外漢としての自由な発想が、新しい成果を生んだ例である。

すでに日本でも政府が政策を打ち出し、大学・研究機関の改革、研究グループの活動などで、異分野交流や分野横断、融合や学際といった動きはある。だが、成果はおもわしくなく、分野や組織間の強力な壁にあるという。happy01school


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:アイデア投稿ツール」から

2012.12.6  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:アイデア投稿ツール」から

新規参入のリスクを回避し新規の市場が生まれる

コラムの著者 西川英彦氏(法政大学経営学部教授)が取り上げるのは、玩具のレゴブロックを企画商品化するサイトの仕組みで、利用者がアイデアを簡単に投稿出来るサイトの意義を取り上げる。

○CUUSOシステム(東京・品川)が運営するレゴのキット製品企画サイト『LEGO CUUSOO』の事例

西川教授が紹介した同社のサイトでは、利用者がレゴブロックを使ったキット製品のアイデアを投稿し、一定の基準に達しているものであれば掲載される。さらに、1万人からの賛同票が得られるとレゴ社が、そのキットの製品化を検討し、問題がなければ発売される仕組みである。

仮に1キット5千円なら、5千万円の売上見込みがたち、リスクが回避出来るというわけである。

同サイトは2008年に日本語版、2009年に英語版を始め、2011年の刷新以降に会員が急増し21万人を越える。内訳は、半分が米国在住、欧州、日本と続く。年齢層は、20歳前後が中心で、18〜55歳と幅が広い。

商品化したキットは、有人潜水調査船「しんかい6500」、小惑星探査機「はやぶさ」などで、利用者がアイデアを簡単に投稿できるツールにより、新市場が創造されたことになる。

だが、こういったツールの背景に、利用者が容易く試作できる、レゴという商材や環境にあることである。これに同様な可能性を、西川教授は、個人が試作品を簡単に制作出来る3次元プリンターに見出している。企業のビジネス・チャンスかもしれない。happy01rvcar


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術③:ルイ・シュバイツァー氏の巻」から

2012.12.6  日経産業新聞の記事「名経営者に学ぶ仕事術③:ルイ・シュバイツァー氏の巻」から

職場を知るための3つの質問

コラムの著者 吉田勝昭氏(日本ケミファ元専務)は、『私の履歴書』から元ルノー会長のルイ・シュバイツァー氏の職場課題とメンバーの適正の把握の仕方を紹介している。

【突然の異動での悩み】

吉田氏も著者も、企業で働いている限り、突然の人事異動はつきもので、特に管理職として赴任する際に、手際良く、職場の抱える課題や、メンバーの性格や才能を早くつかむ必要があると感じた。

そこで良き指南として、吉田氏は、シュバイツァー氏の手法を紹介している。その際に、シュバイツァー氏は、日産自動車のカルロス・ゴーン氏を見出し、自分もルノーの社長兼CEOの椅子をゴーン氏に譲った人物である。フランスのエリート養成学校 国立行政学院(ENA)を卒業後、成績もトップクラス。同期で会計検査官になれたのはたった4名といった中にも入り、その後、パリ市の医療福祉機関に出向となった。職員6万人の大所帯で経営が難しいところだ。シュバイツァー氏は、課題を早急に抽出するために、このとき自ら『私の履歴書』で語った方法を使った。

【職場を知るための3つの質問】

赴任最初の数ヶ月、医師、看護師、事務職員らと個別の面接を行った。しかも、シュバイツァー氏の面接での質問は次の3つの簡単な質問でこれを個別にぶつけていくといった単純なものだったという。

質問1:「何をしたいのですか?」

質問2:「障害は何ですか?」

質問3:「どうやったら解決できると思いますか?」

この質問方式で、職場の現状を把握し、改善すべき課題を早期に抽出できた。後のカルロス・ゴーン氏もこの手法を日産自動車の赴任の際に利用して、「日産自動車リバイバルプラン」を実行し、復活への導いたという。happy01