【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:エンジニアリング力、数学教育の見直し必要」から
2012/12/07
2012.12.4 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:エンジニアリング力、数学教育の見直し必要」から
教育で大事な想像力の養い
コラムの著者 新田義孝氏(四日市大学)の話は、このところのエンジニアリング力の低下と数学教育に関わる辛口な話である。前回の和田教授の話にも通じている。
○都内の鉄道の遅れ、発電所用タービンの羽根の破損の遠因は?
人身事故や悪天候などの影響以外の列車運行の遅延を省みると、線路や運転系統のメンテナンス不良や見直し、トラブルに備えた体制が不十分であるという。タービンの羽根破損で火力発電所が停止した事故もあった。新田氏によれば、エンジニアの技術力低下を象徴しているのではないかといった危惧である。
○数学教育の問題点
和田氏が勤務する四日市大学のフォーラムで、数学教育の問題点が取り上げられた:
- 公式に当てはめて計算する訓練が主体である
- 肝心の考える力がおろそかになっている
- どの公式を当てはめて解くかという目利きになることがテストで高得点を得る近道になっている
- 自分の思考力をちょっと上回る難しい問題を与えると、俄然やる気がでるという指摘もある
- 集中して難問に挑戦すると知恵が出る。知的な興奮も覚える。
エンジニアリングの話に戻ると、数学やPCのプログラムなら試行錯誤でも良いが、それが許されない場合もある。その際に、必要なのは想像力と思考力だと和田氏は指摘する。
○エンジニアリング
エンジニアリングの神髄は、自分で課題を設定すること。さらに想定される事故や不都合を考え、想像し、解決策を考えることにあるという。事故が起こってから対策を考えたり、想定事故の条件を与えられて解決マニュアルを当てはめるようでは事故は無くならない。教育に大切なことは、時には答えがなかったり、複数あったりする問題に挑戦する際に想像力が必要である点だと和田氏は指摘している。
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