【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:価格こそ素材企業の根幹」から
2012/07/28
2012.7.23 日経産業新聞の記事「眼光紙背:価格こそ素材企業の根幹」から
素材業界再編の根幹に価格戦略あり
コラムの筆者は、三菱化学のエチレン設備廃止、北越紀州製紙・大王製紙連合の誕生、新日本製鉄と住友金属工業の統合決定と素材業界再編の動きに、価格戦略が見え隠れしていることを示している。
○国内事業の基盤に依存するグローバル化
これらの動きに対して各社の首脳は「国際競争を勝ち抜くため」と狙いを強調するが、グローバル化は国内事業の安定があってこそだという。汎用素材産業の基盤は国内にある。
所謂、日産自動車との取引見直しであったゴーン・ショックで、過去、素材産業は大きく揺らいだ。その際に当時、元新日鉄社長であった今井敬氏は、「価格問題は鉄鋼業の根幹だ」と、業界誌に半生を語ったコラムに吐露したという。つまり、1980年代以降に価格決定権を失った苦い思い出からである。
製品に差のない汎用素材は値崩れが点から面へとあったという間に広がる。そのための対策としては、プレーヤーの絞り込みと設備を減らすことで、乱売の芽を摘むことであった。さて、素材業界再編後の価格決定権はどうなのであろうか。
コメント