【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「エマージング市場攻略法②:組織・人材作りなぜ分断?」から
2012/06/26
2012.6.22 日経産業新聞の記事「エマージング市場攻略法②:組織・人材作りなぜ分断?」から
人事と経営企画で共有する「経営目標」と「勝ちパターン」
コラムの著者 作左部孝哉氏(アクセンチュア・人材・組織マネジメントグループ シニア・プリンシパル)は、新興国進出などで組織体制を構築する際に、組織作りと人材育成がチグハグにならないことが成功への道だと説く。
【人事部門と経営企画部門の課題認識の格差を解消しなければ海外進出は不発となる】
作佐部氏が指摘するのは、両部門の認識格差である。
○人事部門の言い分:経営企画部門は人材の実態を踏まえず理想論だけで組織を描く
○経営企画部の言い分:人事部門は形だけグローバル幹部を育成して満足している
国内対象であれば、この認識格差は、お互いの状況を推察しての対応で可能であった。しかし、海外現地の場合は、そうもいかず、お互いの思いこみで動き、現実離れした構想となってしまい、失敗をする。
このような不幸なすれ違いをなくすためにも両部門に共通な言語を設定する必要があると、作佐部氏は語る。
共通言語とは、「経営目標」と「勝ちパターン」である。
【経営目標】
ここでの経営目標とは、全社としての目標数値ではなく、対象となる事業や地域レベルにまで落とし込んだレベルで共有化するものである。組織に万能はなく、人財に限りがあるのが現実。そこで事業や地域ごとに優先順位をつけることを作佐部氏は薦めている。そこで、人事部門と経営企画部門が、優先順位づけを共通認識として作業を行う。
【勝ちパターン】
自社が、マーケティング力で勝てているのか、商品開発力で勝てているのか、顧客接点のサービス力で勝てているのかといった勝ちパターンを具体化して、共通のイメージを持つことである。
【失敗から得た教訓】
大手企業の失敗事例から得た教訓は、「グローバル化とは、先進企業に解を求めるのではなく、また日本流をごり押しすることでもない。現地のニーズを起点に、自社の勝ちパターンをグローバル化することに他ならない。」という。グローバル先進企業に範を求めるのではなく、自社らしいところから勝ちパターンを構築することが肝要なようだ。
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