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2012.4.25   日経産業新聞の記事「論語に学ぶ仕事術⑤:気遣い、相手の信頼得る」から

『子貢問曰、有一言而可以終身行之者乎、子曰、其恕乎、己所不欲、勿施於人也。』 (論語 衛霊公篇)


【書き下し文】子貢問いて曰く、一言にして以て終身これを行うべきものありや。子曰く、其れ恕(じょ)か。己の欲せざる所を、人に施すことなかれ。

【コラムからの要約】弟子の一人である子貢が、孔子に『一言で表現できて、一生涯それを行うべきものがありますか。』と訊ねた。その質問に対して、孔子が『それは恕(じょ、思いやり、気配り)だな。自分がしてほしくないことは、他人にもしないことだ』と答えた。


コラムの筆者 岩淵勳氏(古河スカイ特別顧問)が語るのは、ビジネスの信頼を得るには、「忠恕」の実行が必要だとで説いている。

▶忠:自分の良心に忠実なこと。恕:他人の身の上をあたかも自分のことのように思いやり気遣うこと。

▶聖書にも『何事でも自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい』とあるそうだ。

岩淵氏がビジネスも人と人との関係で成り立ち、人の心をつかみ、人から信頼されるには、自分がこうされたら嬉しいと思うことを徹底して相手にすることが基本だと述べている。

岩淵氏の会社の工場ではお客さまへの対応で気配りを実践しようと、以下のことを行っているという。

  • このお客様は生涯一回しかここに来ないと思うこと。だから一回のもてなしに最大限の努力をする
  • その日の視察ルートには、誰が、何時頃に行くのかを周知し出会ったらあいさつをする
  • 応対担当者は必ず玄関前で待って出迎える
  • 玄関の電光表示で歓迎の意思を示す
  • 視察出発前に記念撮影をし、戻った時にテーブに写真を置いておく

人にしてほしいと思うことを細かいところまで気を働かせ対応することがビジネスの基本であろう。肝に銘じる内容である。happy01

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