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2012.1.27   日経産業新聞の記事「眼光紙背:角界に見習う産業の『対外開放』」から

貿易赤字が示唆する市場開放

コラムの著者の視点が、角界と産業界をかけてみていることが興味深い。

確かに、産業界は、昨年、31年ぶりに貿易赤字となった。輸出より輸入が上回ったのである。つまり、輸出立国であり加工貿易国との自負が揺らいでいる。つまり、東日本大震災による火力発電所の燃料輸入やタイでの洪水によるサプライチェーンの寸断対策での結果という見方もできる。しかし、コラムの著者が示すように、電機や自動車の「輸出力」は確実に落ちている。薄型テレビもデジカメも「日本で作って輸出する」品目では最早なくなっている。

一方、不祥事が続いた角界はどうか。大相撲初場所では大関・把瑠都(エストニア出身)が優勝。日本人力士の優勝はこの6年ない。確かに、日本人力士のふがいなさを嘆くこともできるが、外国人力士を呼び込む「角界の市場開放」がなければ、大相撲というビジネスさえなくなっていたかもしれない。

さらに、コラムの著者は、厳しく言い放つ。輸出型がダメなら、外資を呼び込んで雇用を支えべきだと。中国の鄧小平に倣えば「国内資本でも外資でも雇用を生むのが良い資本」だと。角界に倣えば「日本人でも外国人でも、お客を呼べるのが良い力士」となろう。

さて、その外資が投資に値する日本の企業がどれほど残ってるのか。happy01

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