【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:商品選択の尺度」から
2012/02/18
2012.2.16 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:商品選択の尺度」から
消費者への尺度提供はブランドの土俵づくりに
コラムの著者 中央大学商学部の三浦俊彦教授が示すのはコモディティー(汎用品)化した商品への活路を見出す「尺度化戦略」である。
【尺度化戦略の事例】
○「い・ろ・は・す」(日本コ・カコーラのミネラルウオーター
■課題■ 味も機能もそれほど変わらないミネラルウオーター。従来は、採水地イメージや低価格での選択のみ
■挑戦■ 「絞れる軽量ボトル」で当初(2009年市場投入)の520ミリリットルで従来比40%軽量化で12グラム。つぶせる機能からミネラル・ウオーターのエコ商品の最上位に押し上げ、ブランド化に成功。エコという選択尺度を消費者に与えた。
○「一番搾り」(キリンビール)
■課題■ ビールは基本的には美味しいお酒。選択も缶イメージや低価格での選択のみ
■挑戦■ 「一番搾り麦汁しかつかっていないから、おいしんです」を発信。「一番絞り麦汁だけを使うのが良いビール」という選尺尺度を与えて、成功。
○「植物物語」(ライオン)
■課題■ せっけんも基本的には製品間でそれほど大きな違いはない。
■挑戦■ 従来の動物性油脂に代えて、ヒトと環境に優し植物性油脂によりせっけん「植物物語」を開発。「植物油脂のせっけんが良いせっけん」という尺度を消費者に提供、成功している。
上記の事例はどれも一過性ではなくブランドとして定着しており、尺度化戦略の有効性を示している。消費者に尺度を提供することは、「自社商品の土俵」を築く機会でもある。
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