【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:学びの原点」から
2011/11/05
2011.11.1 日経産業新聞集の記事「TechnoOnline:学びの原点」から
質問が新鮮な心を刺激する力
コラムの著者放送大学神奈川学習センター所長 渡辺慎介氏は、「質問促し若い心に刺激を与えることが学びの原点であるはず。小学校からその芽が摘み取られるのでは」と危惧する。渡辺氏がこの危惧を感じたのは、かつてある小学校の6年生に野鳥の話をしたときのことである。担任の先生が事前に生徒が質問する内容を事前に親切に送ってくれたそうだ。当日、質問の時間は、大学生にない元気な質問が多く出たのは良かったが、事前の内容とそう違わなかったことだ。つまり、今聞いた話で、気付いた質問がどうして出ないのかという点に危惧を覚えたという。
小学生だから無理かもしれないが、大学ではなおさら質問が出ない。それよりも小学校時代から教師から質問を促されたことがないのが現実ではないのかという。先生に質問するのも、先生の質問に答えるのも、知識だけでは出来ない能動的な「学びの第一歩」であろう。どうしてか、何故なのかが、実は多くの新しい学問や技術の創出につながるはずだ。渡辺氏は、知己で、惜しくも9月15日に他界された日本物理学会の会長でもあった和達三樹氏(東京理科大学教授)が、研究会や学会でユーモアのあふれる質問をしてその場が盛り上がったことを思い出すという。既成の概念に疑問を持ち、こんなことが実現できたらと夢を膨らませる、そこに新しい科学や技術の出発点があると、同氏は語る。
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