【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「体験的リーダー論、キヤノン電子・酒巻社長④」から
2011/11/12
2011.11.9 日経産業新聞の記事「体験的リーダー論、キヤノン電子・酒巻社長④」から
目標を数値や一言で示す具体性が社員を動かす
コラムの著者 キヤノン電子社長 酒巻氏が語っているのは、具体的な経営に対する目的や目標の立て方、実績への結び付け方である。
酒巻社長は、経営改善と言うと、すぐに経費削減だ、リストラだといって目先の利益を確保するようなやり方は避け、体質改善を考えた。そこでのキーは社員の動かし方。利益が出せないのは、社員の働き方に課題があると考え、一見遠回りのようだが、社員の働き方を改善することが近道と考えた。さらに、社員を動かす上で、経営者として「目的・目標を明確に示すこと」を重視し、社員全員が共有できるように簡潔で明瞭なものを示すことにした。
【酒巻社長が掲げた会社の目的・目標】
- 目的:「世界トップレベルの高収益企業になろう」
- 目標:「すべて(時間、生産スペース、電気使用量など)を半分にしよう」
世界の一流の高収益企業とは利益率15~20%である。それを目指したのは、大きくもはや売上を伸ばす時代ではなくなり、無駄な脂肪を取り除き、利益の出せる筋肉質の経営体質に変える必要があったからだ。
社員にピンとくるには、目的を更にブレークダウンして、実現するための具体的な目標を設定した。さらに具体的な数値を示すことで、人はそれに向かって進むようになる。そこに効率よく仕事をする意識が芽生える。
【成果を出すには】
経営陣が常に目的・目標を口に出し、浸透させることで社員に理解させること。さらに最初はハードルを努力次第で越えることができるものを設定し、「成功癖」をつけること。また、目的・目標は、しばしば手段に置き換わる危険性がある。履き違えないように管理すること。
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