【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:携帯とアパレル、メーカブランド到来」から
2011/10/17
2011.10.13 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:携帯とアパレル、メーカブランド到来」から
携帯ブランドとアパレルブランドの相似
コラムの著者 立教大学経営学部教授 高岡美佳氏によると、iPhone4Sの販売を14日に控え、ソフトバンクとKDDIが予約受付で、契約プランの魅力アピールに懸命となっている背後で、消費者心理の変化があるという。
それは、携帯電話のこれまでの提供者が、ドコモ、KDDI、ソフトバンクといった通信事業者(キャリア)が提供するサービスを軸に、携帯電話の企画・開発・販売、アフターサービスまで行ってきたキャリアブランドが存在した。あくまでも携帯電話メーカーは、端末ハードの提供者でしかなく、機能の差別化もキャリアの企画に依存した。それを変えたのが、シャープのAQUOSケータイのヒットである。スマートフォンの方が機能差がないが、端末ぼブランド名やメーカー名を出すことで、異なったキャリアでもほぼ同じ機能が使えることになってきた。言い換えれば、端末の持つ機能をメーカーが企画・開発しはじめ、キャリアブランドからメーカーブランドへスイッチしはじめたという。
同様に百貨店とアパレルメーカーの関係の変化も相似形だという。包装紙や袋が重宝とされ百貨店ブランドは、やがて品ぞろえの機能を低下させるとともに、どの店に行っても同じアパレルブランドの商品が並ぶようになり、消費者のマインドもスイッチしてしまった。
通信業者(キャリア)は通信路の高速化や通信品質を向上させるといったインフラ機能の差でしか勝負できない時代が来たのかもしれない。むしろ、それが通信業者だったのかもしれない。
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