【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:マジョリカマジョルカ」から
2011/09/19
2011.9.15 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:マジョリカマジョルカ」から
ブランド創造の秘話
コラムの著者 法政大学経営学部教授 西川英彦氏が、紹介するのは、資生堂の若年層向けメーカップブランド「マジョリカマジョルカ」を通じて、比較市場調査でブランドを創造した事例である。比較事例調査とは、この事例の場合、既存ブランドであった「ピエヌ」との差別化投入の研究だ。
- ピエヌは20から30代のメーキャップブランドで、そのままでは、「マジョリカマジョルカ」にカブる。
- マジョリカマジョルカの2003年発。当時、流行よりも自分らしさを表現しようという新しい価値観をもつ若年層が増えつつあった。
- ピエヌとマジョリカマジョルカの二つの価値観を持つターゲットを並列して調査する(比較事例調査)をおこなった。具体的には、2つの顧客群に、事前になりたい女性増のコラージュや写真を準備してもらった上で面接で分析を行った。
- 違いが明確になったところで、企画部門だけでなく、広告クリエーター、パッケージデザイナー、コピーライターなどの横断プロジェクトで、曖昧なイメージを理解し、マジョリカマジョルカとして具体化した。
通常は、差別化の検討を企画部門だけで行い、コンセプト開発をおこなうのがマーカティングの定石とされるところを、あえて差別化を抽出して、横断的に商品をイメージする手法は画期的であった。
マジョリカマジョルカは、魔法の呪文のような名前、秘薬のようなパッケージ、店頭のイメージは秘密の宝箱、コミュニケーションは、秘薬によって変わり続ける女性というブランディングはこうして生まれた。
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