【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の特集記事「ネットのチカラ第7部進化するデジタル世代(下)」より
2011/07/12
2011.7.8 日経産業新聞の特集記事「ネットのチカラ第7部進化するデジタル世代(下)」から
教室のオープン化がデジタルネイティブを飛躍させる
前回のコラムではデジタルネイティブの指導側、つまり教員の課題がクローズアップされたが、この課題を解き、ビジネスに活かそうという動きもある。
アメリカが先進技術を持つ半面、世界経済フォーラムによる「数学・科学教育の質」の国別順位では52位。日本の28位に対して低い。ビジネス史に名を刻むビル・ゲイツの目にも、教育はテコ入れの余地の大きフロンティアと映るようだ。彼が絶賛する教育サービスが米シリコンバレーにあるという。金融アナリストだったサル・カーン(34)が行う遠隔教育。カーン・アカデミーでは無料動画サイト、ユーチューブに10分完結の数学や科学の教材ビデオを投稿して、単元ごとに内容を簡素化して要点を押さえた教材を提供している。視聴者数は、6300万回。ゲイツはカーンを称して「IT学習の先駆者」といい、資金支援を行っている。
日本では現役東大院生 清水章弘氏(24)がスカイプを使って、知識というより学び方に重点を置いた指導を行ってる。彼は、学部生時代にプラスティーを起業し、著書も09年のベストセラーになる程。生徒さんは全国に60人で盛況だ。そこにはデジタルネイティブ世代がネットもリアルも区別せずに受け入れる姿勢があるという。
日経のアンケート調査で「学校教育を改革するために必要なことは何か?」(複数回答)を行ったところ、「IT活用」と「社会人の先生の招へい」がダントツであった。つまり、「教室のオープン化」が重要だというわけだ。
既成の枠にとらわれず、教室の外にある人財やノウハウを積極的に活用することが、デジタルネイティブ世代の「チカラ」を引きだすのだという。CGやプログラミングを学ぶ大学を運営するデジタルハリウッド大学では、3月に5万人が累計で卒業したという。進路は、ITに留まらず、金融や流通などあらゆる業種に広がると、ファイ学学長の杉山知之氏が語っている。私もデジタルハリウッド大学大学院の教員として、ITがデジタルネイティブの必須科目という感覚は理解できる。
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