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2011.6.22  日経産業新聞の特集記事「強い大学:第7部閉塞破る学生を(下)」から

地域に求められる「県民大学」への脱皮

コラムでは、鳥取環境大学の「公設民営」から「公立化」で、鳥取県に望まれていた経済学部の地域重視の事例を皮切りに、最初に公立化を行った高知工科大学、北九州市立大学、静岡産業大学などの取り組みを紹介している。

「公設民営」の経営の弱点は、多くの学生候補を地域に求めたのに、地域産業や社会が求める人財を育てる戦略の欠如であった。地元の中小企業が望む経営者のサポート人財が不足しているにも関わらず、応えてこなかった。経済学部の創設は、地元の望みであり、地域経済の活性化につながるとの戦略だ。国際的な経営にも注視し、交易拡大に携われる人財の育成にも貢献する。

公立化の切り札は、実は授業料の引き下げにある。原資を県等の自治体が負担する運営費で補助するからである。運営費は国の交付税で賄えるという。

鳥取の取り組みは、多くの地方での課題に対する解決法の1つでしかない。地元産業と大学の還流を見据えた戦略立案が肝心だろう。

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