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2010.08.06の日経産業新聞の「部長のためのMBA講座:組織理論⑧」より

ノスタルジーなのかリーダ向きか、マネージャ向きか

 コラムで日本企業の経営環境の大きな変化がここにも表れていることを示している。国内市場の縮小と新興市場の隆盛、日本企業は「グローバルリーダ」の渇望の大合唱という。しかし、人財育成は促成栽培では出来ず、韓国では20年以上もかかって人財育成に取り組み躍進を得たという。また、日本企業には、リーダとマネージャーを明確にせず、個人の能力を十二分に引き出していないとも指摘している。

 リーダ的人材は常に新しいことにチャレンジをおこなう。マネージャーは複雑性に対して問題を解決し組織を管理する。前者はA×B⇒Cのケミストリ、後者はA⇒A’の改善を得意とする。自社組織で個人をこのレベルまで把握せずに、キャリア形成を行うと効果が薄いわけだ。リーダ型にはイノベーションの仕事を与え、マネージャー型には総合的管理能力とスキル向上を行うべきだ。

 現状、有事である。従前たるリーダ性とマネージャー性の両者を兼ね備えた人財を育成することより、きちんと両者を分けて戦略的な組織を創り、結果が出た時点で、両者を兼ねた人財育成を図るべきだ。

 特にリーダ型を今こそ養うべき時でもある。

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