【ヒット商品】ネタ出しの会 4. 実行編 ヒット商品ネタを実現する8つのトレーニング③販売現場のロールプレイングをしよう!
2010/06/18
試作やサンプル、試行サービスのわな
問題は、インタビューの相手がエキスパートと想定顧客であって、実際に買う状況ではないのです。エキスパートインタビューであなたは業界通になっても、相手のエキスパートは、あなたの商品アイデアを熟知しているわけではありません。その点では想定顧客にもなりません。想定顧客も、インタビューをされているときは、購買するときの姿勢ではありません。むしろ、第三者的です。「○○という機能があれば買う」といっても、実際に購買行動に出るかはわからないのです。このようにインタビューの結果だけに頼ると、出て来た商品は全く顧客に受け入れてもらえない可能性もあるのです。
商品のイメージを固めるには、確かにインタビューは有効ですが、実現する商品ネタにはまだギャップがあるのです。このギャップを埋めるにはどうすれば良いのでしょう。
再現!販売現場
試作やサンプル、試行サービスを始める前に、商品カタログとインタビュー資料、インタビューの総括で、このギャップを埋めてみましょう。それには、あなたと協力者2名が必要です。あなたは、販売員で商品カタログを持って売ります。もう一人は、顧客で、あなたの商品を買い、最後の一人は、あなたと顧客役の観察者となります。そう、販売の現場を再現するロールプレイゲームです。
ロールプレイを始める前に、○図に示すようにあなたは、販売員と顧客の位置付けを明確にして、顧客役にも理解してもらいます。さらに、これまでのインタビューの総括を一読してもらって、商品アイデアに対して出て来た意見や批判、疑問などを把握してもらうのです。観察者は最も重要な役で、ロールプレイの後に当事者には気付きにくい、商品や販売員、販売方法の弱点などをフィードバックします。次に、販売員(売り手)と顧客(買い手)、観察者は○図に示すような各役割の留意点を念頭に入れます。
さて、ロールプレイをはじめましょう。最初はあなたが販売員で、顧客を訪問する状況から始めます。あなたの自己紹介の後、商品カタログで説明を始めます。
途中で、売り手も買い手も資料にない状況時なってもアドリブで続けてください。制限時間になったら、買い手は、売り手に、買うか買わないかを告げ、買わないならその理由を説明します。その後、観察者は、売り手に、双方のやり取りで気付いた商品、販売方法、販売員の弱点や良かった点をフィードバックします。
フィードバックが終わったら、売り手と買い手が入れ替わります。観察者が売り手になっても構いません。ただ、あなたは、立場を逆にして顧客の視点で、商品を検討することになります。制限時間は同様に5分程度。役割の設定は、売り手が指定します。
さて、ロールプレイを行うことで、実際に、売り買いを行う現場となると、これまでのインタビューとは違って、多くの課題や未確定の部分があることに気付くでしょう。ここでのロールプレイは、商品に興味を持ち、納得すれば購入する「良い客」を相手に商品を売る状況を再現しています。つまり、販売状況としては最良の条件です。そのような状況でも、課題があるとすれば、試作やサンプル、試行サービスを行っても良い結果は得られないことが事前にわかることになります。
では、プラクティスに進んで、実際にあなたの商品アイデアでロールプレイを体験してみましょう。
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