日常生活

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:日本が変わるには、想像力と論理力の好循環を」から

2024.3.15 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:日本が変わるには、想像力と論理力の好循環を」から

思考は論理力と想像力の循環である

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、日本では論理力は教育でも重視するが、想像力はビジネスの世界ではデザイン思考やアート思考といって導入が進むが、教育現場では数少ない。さらに日本では想像力を抑制する3つの「主義」が課題だという。

◯前例主義、延長主義と外面主義が想像力を抑制

関沢氏はコラムを通じて想像力の重要性を重視してきた。日本ではアニメなど世界的に活況を呈していて想像力が満ち溢れてるように思えるが現実の生活では想像力は軽視されていると関沢氏は指摘している。

想像力とは、目の前に無い、物事を思い描く力で、論理力は筋道をつけて要素を矛盾なく組み立てる力である。論理力が弱いと何事も先に進めない。だが、想像力が働かない社会では独自のイノベーションが起こらない。つまり、論理力と想像力は補完的である。思い浮かべたイメージを論理で詰める。次に、細部を想像して具体案を論理づける。思考とは、この両者の循環である。

これまで教育ではもっぱら論理力を重視してきた。最近はプログラミング教育が必修となり、デジタル技術を使いこなす論理力を学んでいる。想像力の重要性も各教科で理解されているが、ビジネスシーンでのデザイン思考やアート思考が重視されるほどではなく教育も少ないという。その障害となっているのが、日本の3つの「前例主義、延長主義と外面主義」であるという。

  • 前例主義:科学技術・社会デザイン・商品開発では想像力を阻むもの。「前例がないから」の一言で想像的な計画を退ける。
  • 延長主義:災害や安全保障などの危機を予測する際に過去の延長線上で考え、そこから外れることを想定しない。
  • 外面主義:他者の「外面」だけみて「内面」を想像しない。相手の好意に気づかないと恋愛も始まらない。逆に嫌悪に鈍感であればストーカーだと誤解される。ハラスメントも相手の感情や苦悩への想像力が乏しいからである。

「前例」を突破する想像力、「延長」から外れる想像力、「外面」だけにとらわれない想像力によって論理力は活性化する。💬📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:行動変容が全て」から

2024.3.1  日経産業新聞の記事「Smart Times:行動変容が全て」から

技術が行動変容を起こす時、共感力が伴ってイノベーションが起こる

コラムの著者 栄籐 稔氏(大阪大学教授)が日経産業新聞が4月から休刊することに伴って、これまでの82の投稿を振り返っている。またあるべきデジタル技術、とくにソフトウェアについての社会への影響について考察している。

○技術の進化、それによる生活や仕事の変化、そして組織のデジタル変革

栄籐教授によれば、これまでの投稿の多くが次のように分類されるという:

  • 進化するデジタル技術の社会デザインへの統合
  • 新しい生活・仕事様式
  • 組織のデジタル変革に対する事例紹介

連載初期はデジタルの新技術の紹介、開発手法についての記事が多かったという。その後、それらの技術を組織・社会へどう適用するかという投稿に移行していったという。変化には常に痛みが伴う。さらにこれから起ころうとする変化に抵抗が生まれる。それをどう乗り越えるかを市民・組織分化への受容性を考えることも重要になってきたと近年では感じているという。

栄籐教授はここで、年始に訪れたコペンハーゲンをデジタル技術とその展開の事例として紹介している。

  • コペンハーゲンは先進的なスマートシティー。
  • 生後すぐにマイナンバーにあたる登録番号を発効。市民サービスを受けられるようになる。
  • 病院間で健康情報の共有化が進んでいて、患者セントリックなサービスに展開。
  • 低炭素社会を目指し市民には自転車を推奨

とデジタル化のあるべき姿を示している。さて日本はどうか?🏙️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇩🇰


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:自然を対象とする物理の探求の面白さ」から

 2024.3.13  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:自然を対象とする物理の探求の面白さ」から

ミクロとマクロの世界が物理現象を通じて水面化でつながる

コラムの著者 筒井 泉氏(高エネルギー加速器研究機構・ダイヤモンドフェロー)によれば、物理学者が音楽によく親しむことはアインシュタインがバイオリンを常に手放さなかったことからも有名なことのようである。音楽も同様に、数学とは異なって物理学は緻密な論理構成の世界ではなく、直感的で曖昧な部分や時には矛盾を含んだような現象も取り込んでいるという。この感覚が物理学の醍醐味だと筒井氏は指摘している。

○実験検証という自然界の裁判長

筒井氏によれば、量子物理学での粒子と波の二重性の概念は、一見矛盾した現象をも取り込んで、点のような粒子と、広がることによって干渉現象を起こす波という相矛盾する2つの描像が1つの対象の中に平和的に共存している。この辺りが自然科学で人間が考えの及ばない理屈で成り立っているところは、まさに神の導きというべきものかもしれない。

物理学は対象が何であっても最終的には実験検証という名の自然界の裁判長にその成否の裁定を仰ぐのが掟であるという。人間にとってわかりやすいからといった便宜上の観点で自然法則が作られているわけではない。だが、自然界は我々人間の理解を拒否しているわけでもない。一見矛盾する概念がいつの間にか融合し、調和しているといった神の導きを感じるようなところに、物理学という学問の面白さがあるのだという。

超微小な量子の世界と宇宙のような広大なスケールの構造とが、実は繋がっていることもわかってきた。ミクロとマクロの世界を繋げているのである。

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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「Smart Times:『抽象化』して考える」から

2024.2.28  日経産業新聞の記事「Smart Times:『抽象化』して考える」から

よりよい具体化を目指し、一旦抽象化する

コラムの著者 野口功一氏(PwCコンサルティング パートナー専務執行役)は、前回に引き続き自社の若手社員とのワークショップを例に、 日頃トレーニングを受け議論やアウトプットをすることは理路整然として優れているが、もう一歩重要な力に「抽象化」というスキルがあるという。不確実な時代では正解が常に揺れ動き、本質を見失いがちであるから、抽象化によってより大きな枠組みで本質を探り出し、具体的なオプションを増やすことも必要だと野口氏は示唆している。

○自分にとってわかりにくく、居心地の悪い状況を作ることで抽象化を促進

野口氏によれば、人間は具体化するのは得意だが、抽象化となると難儀であるという。論理的思考は自分の頭の中で突き詰めるテクニックで考えれば良いが、抽象化は自分の頭の中で考えるのは実に難しいという。

そこで抽象化を容易にするために外部からの能動的なアクションが必要となる。例えば今、ある課題に対して、時間軸を「今」ではなく、仮に「10年後」として考えてみる。「今」だとイメージがしやすいので具体化に進んでしまうが、遠い未来だとわからないことが多く、想像を巡らせたり、俯瞰したりして抽象化がしやすくなるという。抽象化によって新しい視点が得られたら、現実の課題について改めて議論を進めていく。「今」の視点だけで議論した結果とは異なるであろうし、その過程で多くの気付きを得ることもあろう。

さらに時間だけでなく、自分とは全くバックグラウンドの異なる人を集めて議論することも有用である。同じバックグラウンドの人たちでは具体化には向いているが、価値観が異なる人と議論すれば抽象化が進む。多様性が重要というのは、インクルーシブ、つまりクリエイティブな意味も大きいという。

抽象化のコツは、野口氏によれば、「いかに自分から距離が離れているインプットができるか」にあるという。時間軸や多様性に頼る必要があり、自分にとって居心地の悪い状況を恣意的につくることで抽象化を進める。だが、「今」の具体化からさらにより良い「具体化」のゴールに到達するために、一旦、抽象化することにあるという。🖼️💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:型にはめる教育はもう限界」から

2024.3.5 日経産業新聞の記事「眼光紙背:型にはめる教育はもう限界」から

人的資本経営以前に日本の教育のあり方を見直す必要あり

コラムの著者によると、渋谷教育学園の田村哲夫学園長が「型にはめる教育はもう限界」と語ったという。同学園の幕張中学高校、渋谷中学高校は全国有数の進学校であるが、大事にしているのは受験教育よりも教養を是とした「自調自考」教育であるという。つまり、自ら社会課題を探り、選んだテーマをもとに研究し、論文をまとめるといった考え方である。自律型人材に育てることで、多くの地方自治体から誘致が相次ぐという。その背景とは。

○渋谷教育学園の「自調自考」教育

明治以降、日本の学校教育は、暗記重視の教育が主流で、企業では従順な人材が好まれ、定年まで真面目に働くことが美徳とされた。しかし、現代は大転職時代。キャリア自律を求められながら、自分の適職探しができないという。田村学園長によれば、「幼い頃から、これはダメ、あれはダメと押さえつけられ、自分で考えて行動する習慣を身につけてこなかったため」と分析している。そこで同学園の「自調自考」である。

「三つ子の魂百まで」と言われるように自調自考教育は幼児から可能だという。「今日はどんな遊びをするのか」などは各児童の意思で決めるという。

企業では労働生産性が伸び悩んで「人的資本経営」が叫ばれ、人材教育に力を入れ始めている。その前にすべきは、国内の教育のあり方の全面的な見直しかもしれない。💥💡🏫📕👝👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵