日常生活

【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:キャッシュレス化で変革せよ」から

2025.3.13  日本経済新聞の記事「私見卓見:キャッシュレス化で変革せよ」から

キャッシュレス化への投資はコストではなくイノベーションの源泉

コラムの著者 アダム・ブラウンステイン氏(AdyenJapan代表取締役)は、スイスのスポーツブランド「On(オン)」や世界最大級のサッカーチーム「FCバイエルンミュンヘン」での事例でキャッシュレス化が顧客体験から企業のブランド戦略やファンづくりに役立つことを示している。

◯シームレスな購買体験の実現は企業のブランド戦略を支える

ブラウンステイン氏によれば、現金志向が根強い日本でも、クレジットカードやQRコードなどによるキャッシュレス化が徐々に定着してきているという。同時に、キャッシュレス決済を単なる利便性追求でなく、マーケティング力や顧客体験の向上といったビジネスのイノベーションに結びつける動きであるという。

Onの場合は、店舗スタッフが持つ端末で決済を行うキャッシュレスシステムを導入しているという。顧客は試着後、レジに並ぶ必要もなく、スタッフの端末でその場の支払いを完了できる。これによって会計時間が短縮でき、スタッフは丁寧な接客など付加価値の高い業務に集中できる。つまり、顧客満足度の向上と業務の効率化を両立させている。

世界最大級のサッカーチーム「FCバイエルンミュンヘン」では、サッカーの観戦チケット販売やミュージアム見学、動画配信、ECサイトでの購入を「ユニファイド」して、あらゆるチャンネルにまたがる煩雑な決済を一本化している。業務の負担や時間を大幅に削減し、決済データの統合的分析で、ファンの行動を把握し、一人ひとりに合わせたサービスの提供を行っている。データによってファンとの関係を強化し、新規のビジネスに繋げる。

このようにキャッシュレス化は、シームレスな購買体験を実現し、結果として企業のブランド戦略を支えることになる。💳📈👦👶🏫💬👩🤝👨💡🐡⛰️🌾🏣❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇨🇭🇩🇪


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「グローバルオピニオン:再生可能エネルギーは止まらない」から

2025.3.13   日本経済新聞の記事「グローバルオピニオン:再生可能エネルギーは止まらない」から

前トランプ政権と同様再生エネルギーへの移行は阻止できない

コラムの著者 イアン・ブレマー氏(米ユーラシア・グループ社長)は、2期目のトランプ政権も1期目と同様に、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行は阻止されず、進むと見ている。イノベーションによって、ほとんどの地域で再生可能エネルギーの価格が化石燃料よりも安価になったからである。

◯クリーンエネルギー革命を後押しする経済的・技術的な力は米国あるいはトランプ氏でも阻止できない複雑さを持っている

ブレマー氏によれば、多くの人がドナルド・トランプ氏が米大統領に復帰したことで、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行が進むという懸念を抱いてるという。しかし、ブレマー氏は、イノベーションで、安価な再生可能エネルギーが手に入るようになり、クリーンエネルギーへの移行を止めることはできないと指摘している。

トランプ政権は米国内の石油・天然ガスの増産を促進し、EVなど普及促進策を廃止するとしている。それでもワシントンからの命令で再生可能エネルギーの転換を止めることはできない。米国は2019年以降、エネルギーの純輸出国で、石油・天然ガス生産量は歴史的な高水準である。このような状態では大幅な増産は当面難しい。大口顧客の電力会社もエネルギ使用量の増加で、送配電の安定性を確保するために再生可能エネルギーの導入に踏み込まねばならない。

さらに、IRA(インフレーション抑制法)がもたらした投資や雇用創出の恩恵を現政権は受けている。つまりIRAを支える原子力、地熱、炭素回収・貯留などの次世代クリーンエネルギー技術は引き続き経済的支援を受けている。すでに、クリーンエネルギー革命を後押しする経済的・技術的な力は米国1国あるいはトランプ氏の強硬策でも阻止できない複雑さを持っていおり、世界で脱化石燃料や再生可能エネルギーへの移行は力強く進むとブレマー氏は想定している。☀️🪚💬💻🚗🚀🧑‍🔬👩‍🔬🔬👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸🇨🇳


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「<チャートは語る>花開く東南アジアPOP」から

2025.3.9  日本経済新聞の記事「<チャートは語る>花開く東南アジアPOP」から

再生数、米国発を逆転も

コラムの著者 宗像 藍子氏(日本経済新聞社)によると、東南アジアの音楽シーンで各国独自の楽曲が目立ってきているという。これまでインドネシアでは、米国発のヒット曲が多かったが、再生数が自国発の楽曲が米国発を逆転したという。背景に制作や流通コストが下がり、独自の楽曲が発信しやすくなったからだ。

○近隣国にヒット連鎖

宗像氏によれば、母国語がメインのSNSの動画BGMがきっかけとなる消費もあり形態が変わってきているという。購買力を備えた中間層の拡大もあって、自前のポピュラー音楽(POPS)が開花してきている。

インドネシアの2024年のヒットチャートは同国出身の女性シンガー・ソングライター、ベルナディアが話題となった。失恋を歌ったバラードなどが若者に人気となり、現地の女性も歌詞に共感できると支持している。言葉が分かることも大きい。タイでも同じ光景が広がっているという。

SNSで日常生活も積極的に投稿するアーティストが多い。これらが絡まって消費の主流となりつつあるインターネット配信のデータが現地曲の盛り上がりを如実に示す。

興味深いのは国を越えた広がりで、タイやインドネシアのヒット曲を分析すると、欧米より同じアジアや新興国、中南米での再生が多いという。特に言語が似ていたり、同じテレビ番組を視聴できたりすると近隣国と相性が良い。タイでは俳優が歌う曲がドラマとともにカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムなどでヒットする現象が目立っている。

アジアの音楽市場自体が潜在的な成長性を持っている。PwCによれば2028年までの5年間で2割拡大して208億ドル(約3兆800億円)と予想している。経済成長に伴って、消費の裾野が広がっていることも大きい。🛜🎻🎸♪🎵🎤🌳🎓💡♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇮🇩🇹🇭🇰🇭🇱🇦🇲🇲🇻🇳


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:アジアは近隣諸国に投資せよ」から

2025.3.6  日本経済新聞の記事「私見卓見:アジアは近隣諸国に投資せよ」から

過剰な貯蓄が国内需要を抑制し海外依存を招く

コラムの著者 フレデリック・ノイマン氏(HSBC チーフ・アジア・エコノミスト)は、トランプ米大統領の米国への輸入抑制は、米国への依存から脱却するチャンスだという。そのためには、貯蓄と投資のバランスを取り戻す必要があるという。アジア全体では両方、秀でているが、貯蓄が投資を上回り続けていることから、かえって自国の成長を阻んでいるという。

◯アジア各国の貿易拡大を促進すべき

ノイマン氏によれば、確かに貯蓄は不確実な将来のために資金を準備することは悪くはない。だが、過剰な貯蓄は、国内の商品需要を犠牲にし、生産者は海外への販売が余儀なくされてしまう。特にアジアの場合、米国への輸出に依存するようになり、相手国がこの商材を吸収できなくなれば、成長は一気に減速する。

日本、韓国、マレーシア、シンガポールなどは貯蓄が投資を上回っている。これらの国が過剰貯蓄を容易に削減できなければ、少なくとも最も生産的に展開できる場所に、より効果的にリサイクルすべきとノイマン氏は主張している。つまり、アジアから米国や欧州に多くの商材を出荷するより、アジアにこそ、消費地として潜在的な市場拡大がある。

ただ、アジアでの大きな連携をするには課題がある。貿易の進展にムラがあることである。米国を筆頭とする先進諸国の多くが貿易規制を強化する中でアジアは真逆の戦略が必要となる。📈👦👶🏫💬👩🤝👨💡🐡⛰️🌾🏣❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇰🇷🇸🇬🇲🇾


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「ヒットのクスリ:マリオ×花札×銭湯コラボ、任天堂、祖業と革新の遊び心」から

2025.3.7   日本経済新聞の記事「ヒットのクスリ:マリオ×花札×銭湯コラボ、任天堂、祖業と革新の遊び心」から

祖業と中興の祖のコラボの展開

コラボ全盛の時代である。キャラクターやブランドが手を組むことで既存品・サービスの価値を再発掘し、ファンを楽しませる。コラムの著者 中村 直文氏(日本経済新聞社 編集委員)は、意外なコラボを東京・原宿で見つけたという。複合商業施設の「ハラカド」地下1階の小杉湯原宿で、任天堂の花札とゲームキャラクター、マリオブラザーズがコラボしたグッズがあるという。

◯スマホゲームとは異なり任天堂は「お茶の間」で楽しむことを追求

中村氏の発見したコラボは、任天堂の祖業の商品である花札と、同社のゲームキャラクター、マリオブラザーズがコラボしたグッズで、

  • 松をバックに鶴に乗ったマリオ(1月)
  • ピーチ姫と桜(3月)
  • クッパ大王と桐(12月)

などがその一部。マリオ花札をあしらったTシャツやバッグ・ポーチ、ハーフタオル、レターセット、ペアグラスなど、ありそうでなかったグッズである。花札とマリオはデザイン的に見ると実に親和性が高い。1〜12月まで季節ごとの植物を多彩に描いた花札の絵柄に対して、マリオの世界も赤や黄色、緑など色鮮やかで、相乗効果を生み出している。

さらに意味深長で、祖業の花札と任天堂を世界的なゲーム企業に押し上げたマリオという「中興の祖」だけに、大袈裟に言えば歴史的な価値を備えている。

さらに任天堂と原宿の銭湯の出会いが興味深い。小杉湯原宿は90年続く東京・高円寺の銭湯「小杉湯」2号店として開店した。祖業の花札という遊びを伝統文化として残していきたい任天堂は、最先端のファッションが広がる原宿に、銭湯という昔ながらの価値を残すという同じ思想で共鳴したという。まずは、銭湯とのコラボが動いた。

スマートフォンゲームとは違い、任天堂は花札だけでなく、ゲーム機を家族や友達らと遊ぶ「お茶の間」で楽しむことを追求している。♨️🎴💬💻🚗🚀🧑‍🔬👩‍🔬🔬👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵