日常生活

【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews>環境変化が招く農作物リスク、遺伝資源活用し克服を」から

2024.9.29  日本経済新聞の記事「<サイエンスNextViews>環境変化が招く農作物リスク、遺伝資源活用し克服を」から

気候変動で全世界的に農作物に影響し価格上昇や品薄を招いている

極端な高音や日照不足などで農作物の収穫に影響し、価格が上がり、品薄状態を招いているという。コラムの著者 鹿児島 昌樹氏(日本経済新聞社 編集委員)によれば、環境変化に適した作物の開発が急務で、そのためには様々な生物の遺伝資源が欠かせないという。優れた特性を持つ在来種や野生種などを集めて活用する取り組みを強化すべきだと主張している。

○遺伝情報を集めて保存・提供するジーンバンクの役割が重要に

鹿児島氏によれば、日本国の研究機関である農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の上級研究員が北海道の小豆の育種担当者から相談を受けたという。内容は、「暑さ対策の遺伝資源が欲しい」というもの。長年北海道では寒さに強い品種を開発してきたという。今夏の猛暑は「収量も品質も影響を受ける」と同機構の上級研究員が推測している。

同様なことは小豆だけでなく、米、トマトなどにも及び、9月上旬の東京の卸値は平年に比べ4割高となっている。

日本だけでなく、世界的にも気候変動による農作物が影響を受け、西アフリカのカカオ豆、ブラジルのオレンジ、スペインのオリーブ、ブラジルやベトナムのコーヒー豆などが国際取引価格を上げている。

環境変化の対策は品種改良が重要で、食卓に上る農作物は一般に品種改良を施したもので、美味しく収量も多く適正な価格で手に入るが、暑さやこれによる新たな病気といった最近の急激な環境変化には追従できていない。

品種改良の際に必要なカギが遺伝資源であるという。つまり、遺伝資源の保存や提供を行う農研機構のようなジーンバンクの需要が上がってきている。ただ、この遺伝資源も米国などに比べてまだまだ盤石ではないという。職員の専門分野がさまざまであり、後継者問題を抱えている。各国での収集も困難となっている。公的ではなく企業としても独自に収集に取り組むところも出始めている。サカタのタネでは日本国内外のジーンバンクに保管されている遺伝資源の利用が増えてきているという。

世界的に遺伝資源は、洪水の増加や土地の開発によって、ますます遺伝資源が危機に直面しているという。収集活動は探索地への移動や感染症対策といった困難が伴うが、食糧の安全保障、多様性の保全につながる。🫒☕️🫘🍊🌾🍴👩‍🎓🎓💡🛠️🎸♪💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇧🇷🇻🇳🇪🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「中外時評:『異種の競技』と理解せよ」から

2024.9.25  日本経済新聞の記事「中外時評:『異種の競技』と理解せよ」から

能動的サイバー防衛は思い込みを捨て攻撃側のモチベーションと手法の把握から始まる

コラムの著者 土屋 大洋氏(日本経済新聞社 客員論説委員)は米国の初代サイバー軍司令官でありNSA長官であったキース・アレグザンダー陸軍大将が提唱したチームスポーツ同様の連携の必要性を示すが、現実の攻撃はスポーツはおろかルールのない予測不能なものであることを解説している。

○現実のサイバー攻撃はスポーツのようなルールはない

土屋氏によれば、アレグザンダー氏は、サイバー防衛にはサイバー軍とNSAだけでなく、国防総省の関連組織、その他の政府組織や民間企業とも協力が必要だと説いた。

確かに米国ではチームスポーツとしてアメリカンフットボール、野球、バスケットボールなどがポピュラーだが、米国がサイバー攻撃の発信源として名指しにするのは、中国、ロシア、北朝鮮、イランの4カ国で、これらの国からの攻撃が、米国でポピュラーなスポーツをイメージするような動きやルールにとらわれてはいないはずである。確かに、サイバー防御をチームで対応すれば結束を図る努力がなされるだろう。実際の敵との交戦では、チームスポーツのようなルールは無用の状況である。攻撃側は身元を隠し、国旗を見せるといったこともない。

国連総会でもかつて政府専門家会合を数回開き、サイバー攻撃戦の国際規範を作ろうとしたが、ロシアのウクライナ戦争で頓挫した。現在のサイバー戦は、異種格闘技ならぬ異種チームスポーツ戦の様相であるという。防御側はチーム内で連携して対抗するが、敵チームはどんなスポーツ、ルールを採用しているかもわからない。必要なことは、攻撃側の意図やモチベーション、攻撃手法を把握することであるという。これも能動的サイバー防御の1つであるという。💴🏢🏠💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇰🇵🇨🇳🇷🇺🇺🇸🇷🇺🇮🇷


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:気候変動、健康被害を注視せよ」から

2024.9.25  日本経済新聞の記事「私見卓見:気候変動、健康被害を注視せよ」から

気候変動は環境から健康問題へ顕在化

コラムの著者 菅原 丈二氏(日本医療政策機構 副事務局長)によれば、2023年に開催されたCOP28では気候変動が健康に与える影響について深刻な懸念が表明され、気候・健康宣言を採択したという。宣言文では、国際社会における健康と気候変動の相互作用への認識を深め、国際的な協力を促進することが提唱されているという。環境省の報告書でも、感染症の増加、栄養失調、熱中症、メンタルヘルスなどが懸念され、日本はさらに高齢化社会と自然災害の影響を大きく受けることからも健康リスクの範囲も多岐にわたっている。菅原氏は、その内容について言及している。

○プレネタリーヘルスの概念の導入で健康への包括的な対策が求められる

菅原氏によれば、気候変動は、これまで主に環境問題として捉えられてきたが、今や健康分野にも多大な影響を与えることがわかってきた。すでに国際社会でも気候変動と健康の関連性に関する関心が高まっていると、菅原氏は語る。

COP28でも宣言文で気候変動と健康の相互作用への認識を深め、国際的な協力で対策を講ずることを促している。日本国内においても気候変動の影響により、65歳以上の熱波による死亡が2000年から2004年の期間と比較して57%増加すると、医学雑誌ランセットでも著されている。環境省の報告書では、感染症の増加、栄養失調、熱中症、メンタルヘルスなどが懸念されている。少子高齢化と自然災害大国の日本では健康のリスクは他国に比べて高く、多岐にわたり、対策も急を要すると、菅原氏は指摘している。

日本政府も、国際的な枠組みでイニシアティブを取るべき時に来ている。このような状況下で、5月に開催された「第77回世界保健総会(WHA)」で「気候変動と健康」が主要な議題となった。特に、気候変動に対する保健医療システムのグリーン化や、脱炭素社会に向けた日本の取り組みが注目されている。さらにSDGsには地球環境との共生を目指す「プラネタリーヘルス」の概念が盛り込まれた。ここにきて対応も地球規模の包括的なものが求められている。💬👦👧☀️🌪️🌀☁️☔️💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「Deep Insight:ジャパン・アズ・ナンバーX」から

2024.9.24  日本経済新聞の記事「Deep Insight:ジャパン・アズ・ナンバーX」から

経済力の地盤沈下は経済の成長性がないため

驚異的な戦後復興で世界2位の経済大国に躍り出た日本を評して米社会学者エズラ・ボーゲル氏は「Japan As Number One」を著した。それから日本は奇跡から悲劇に転じて、コラムの著者 小竹 洋之氏(日本経済新聞社 コメンテーター)によれば、GDPで2010年に中国、2023年にドイツ、2025年にはインドに追い越され、世界通貨基金(IMF)は予測している。日本はこの状態でいつまで世界有数の経済大国と胸を張り続けられるのか。タイトルの変数Xを小さくするにはどうすれば良いのかを小竹氏は考察している。

○日本の新首相は変数Xに何を代入するのか

国の豊かさをGDPの規模や順位で全て捉えることはできない。しかし、この厳しい現実から目を逸らすわけにもいかないだろう。何よりも成長力が低下しているために経済の地盤沈下が起こっていることは事実である。

アジア太平洋研究所の稲田義久研究統括(甲南大学名誉教授)は、「為替相場に左右されるGDPのランキングに一喜一憂してはいられない。問題の本質はやはり成長率の低下だろう。日本は生産性の引き上げに専念すべきだ」と提唱している。

世界は新型コロナウイルスの感染拡大とウクライナ戦争で市場機能の限界を痛感した。財政出動が助長したインフレーションで政府介入の弊害を体感した。そして需給両面に目を配ることが運営上重要であることを再認識した。

経済の地盤沈下に歯止めをかけるのは容易ではない。発展余力の大きいスタートアップや途上国の追い上げには抗えない点もある。しかし、日本の新首相は、経済のダイナミズムを取り戻す改革でGDPの成長、実質成長を促し、変数Xに代入する数値をできるだけ小さくしていかねばならない。📉🏢🏠💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸🇨🇳🇩🇪🇮🇳


【ヒット商品のネタ出しの会】日本経済新聞の記事「『女子が大学院?』偏見なくせ、東大や東北大、実態可視化、啓発急ぐ」から

2024.9.23  日本経済新聞の記事「『女子が大学院?』偏見なくせ、東大や東北大、実態可視化、啓発急ぐ」から

目を背けず、注意喚起し続けることが改善への第一歩

コラムの著者によれば、東京大学が5〜6月に学内で掲示したポスターには女性の学生や研究者が実際にかけられた言葉が並んだという。「言葉の逆風」プロジェクトと銘打ち、学内の687人に実施したアンケートから浮かぶ上がった言葉である。例えば、「女子が大学院に行って意味ある?」「女性らしく控えめに発言を」といった言葉である。プロジェクトを担当する多様性包摂共創センターの安東明珠花特任研究員によれば「隠さず可視化することで学内の意識を変えていければ」と説明している。

○無意識の偏見は大学だけでなく、社会全体で根強く残っている

コラムの著者によれば、「自分や周囲が言われたことがある言葉がたくさんある」と30代の理系の女性研究員は、ポスターに並ぶ言葉に自分の体験を重ねたという。学部から現在まで、東京大学で過ごし、心ない言葉をかけられた経験は何度もあるという。女性の意欲を削ぐ言葉の攻撃は、男女の偏りが大きい学内環境と無関係ではないという。

プロジェクトのポスターは問題を共有する契機になった。学内の研究者らの有志が集まるグループチャットでは、「逆風を打ち消す言葉」として味方となってくれた事例や嬉しかった言葉を共有するなど議論が盛り上がったという。学外や海外からも反響があった。

また、自分でも気づかないうちに抱く思い込みは、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)と呼ばれ、その弊害を最小限にとどめようとする動きも広がっているという。東北大学では2020年から2021年に無意識の偏見に関するリーフレットを全職員と新入生に配布した。特に懸念するのは採用や評価での影響である。リーフレットでは「多様性に配慮した選考、評価を行うことは優秀な人材を確保する上で不可欠」と強調している。人事担当者らの意識向上のためにチェックリストも掲載している。無意識の偏見は大学だけでなく、社会全体で根強く残っている。これに対する対策は、目を背けず、注意喚起を続ける努力が改善の一歩であると、コラムの著者は説いている。👩‍🎓🪐🚀💻💬⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌏 happy01🇯🇵