日常生活

【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「<ゲームのトビラ>『サウジにエンタメ都市』、eスポーツ中心地に」から

2024.10.5   日本経済新聞の記事「<ゲームのトビラ>『サウジにエンタメ都市』、eスポーツ中心地に」から

サウジアラビアの国家プロジェクト「キディャ・シティ」の狙い

コラムの著者 野安 ゆきお氏(ゲームライター)は、サウジアラビアで進んでいる巨大なゲームに関するプロジェクトを紹介している。9月26日〜29日に開催されたゲーム関係の見本市「東京ゲームショウ2024」で会場最大級の大型ブースで出展した「Qiddyya Gaming (キディャ・ゲーミング)」がその巨大プロジェクトの紹介である。

○中東文化を背景にしたゲームが誕生

野安氏によれば、巨大ブースでサウジアラビアが国家をあげて推進しているプロジェクト「キディャ・シティ」が紹介されていたという。エンターテイメント、スポーツ、そしてカルチャーをテーマに、遊びに特化した都市を、首都リアドの近くに新造する計画のプロジェクトである。

その規模はとてつもなく巨大で、東京23区の半分強で総面積360平方キロメートルである。モータースポーツのスピードウェー、ゴルフコース、さらに複数のテーマパークを建設し、2030年までに年間1000万人の観光客を誘致することを目指しているという。さらにこれだけの規模であれば大きな雇用が生まれ、60万人の居住者を見込んでいる。日本の大学を中核とした学研都市の大規模版である。特筆すばきは桁外れの規模のeスポーツ用アリーナの建設で、世界の中心となる可能性が高いという。

野安氏はゲームファンにとっては朗報で、歓迎したいという。しかもプレーヤーは全世界に広がっており、世界的にヒットを生み出せる企業は北米、欧州、日本を含む東アジア圏で偏っている。ここ中東で、ゲームを中心としたビジネスが発展し、若年層を刺激すれば、欧米や東アジアと異なった、中東文化を背景にする斬新なゲームが生まれる可能性が高いという。🎮👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇨🇳🇸🇦🇩🇪🇺🇸


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「Deep Insight:ロシア、恐るべき闇の力」から

2024.10.3   日本経済新聞の記事「Deep Insight:ロシア、恐るべき闇の力」から

新興国・途上国に限らず米国もターゲット

コラムの著者 秋田 浩之氏(日本経済新聞社 コメンテーター)によれば、多くの戦死者を自国軍に出しながらも、ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領の執念は常軌を逸している。その攻撃も火器による軍事力だけでなく、汚職、利権、脅迫、情報操作など裏工作を使って、ターゲットの国家の中枢に入り込みロシア色で染め上げていく戦略をとる。秋田氏は、これらが民主主義の世界的危機だとして警告している。

○ジョージアやモルドバに軍事介入を狙う

秋田氏によれば、クレムリンの「闇の力」に本気で対抗しなければ民主主義の危機であると警告している。その分水嶺が、ロシアの隣国ジョージアの10月26日に行われる同国の議会選挙であるという。ジョージアは2008年にロシアに侵攻され、約2割の国土を占拠されたままである。

その裏工作の主なものは以下のようだという:

  • 利権ネットワークを使った影響工作:ジョージアの「影の権力者」、ビジア・イワニシビリ氏に新ロシア路線を働きかけ。
  • 脅迫や威嚇:スパイ機関トップ、2024年10月議会選で野党が勝てば政治介入の可能性を示唆。
  • 経済カード:ジョージアとの経済交流を深める。2023年5月以降、直行航空便再開し、ビザも緩和。

ジョージアは世論を見れば旧ソビエト連邦圏でも有数の親欧米国で、各種調査では国民の8割がEUへの加盟を望んでおり、事実2023年12月にはEUの加盟候補国になっている。ところがジョージア政府は真逆の方向で、政権与党「ジョージアの夢」は親ロシアを鮮明にしており、強権体制に移行しようとしている。同党党首の主張も過半数をとれば事実上野党を禁止すると主張し、現野党の指導者もロシアの軍事介入につながる衝突を招いたとして裁判にかけるという、信じがたいものである。

裏工作によるロシアの猛威は、世界に広がっている:

  • 東欧諸国で、民主主義への不信を煽る工作:全米民主主義基金、2024年の報告書から
  • 20カ国以上の政治家・政府関係者に影響力を及ぼすために、2014年以降、3億ドル以上を支出:米国務省の分析、2022年9月時点から
  • 2024年11月の米大統領選挙に情報介入:米政府、ロシア工作員や怪しいネットサイトの摘発を進める

ジュージアのみならず旧ソビエト連邦圏のモルドバも10月20日に大統領選挙があり、ロシアの介入が懸念される。民主主義がクレムリンの「闇の力」に負けてはならない。🚀💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸🇷🇺🇬🇪🇲🇩


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:救急車利用の適正化を議論せよ」から

2024.10.1   日本経済新聞の記事「私見卓見:救急車利用の適正化を議論せよ」から

救急医療が必要な患者に適切な医療を届ける施策は必須

コラムの著者 伊藤 雅史氏(慈生会等潤病院 理事長・院長)によれば、医療現場では、高齢者の患者は、家庭の事情や重症でなくても体力的に自立度が低いため病院に「滞留」するよう状態になりやすく、救急搬送を受け入れにくい悪循環が起こっているという。さらに、救急車の不適切な利用で、本来の緊急医療が必要な患者に、適切な医療を届けられない状況になっているという。

○諸外国では救急車を有料化

伊藤氏によれば、総務省消防庁によれば、2023年の救急出動件数(速報値)は前年に比べて5.6%増の763万7967件、搬送人数は同じく6.8%増で過去最多を記録したという。中でも65歳以上の利用が搬送全体の6割を超え、高齢者の割合が増えている。つまり、高齢化の進展で、救急のニーズが高まっている。

さらに不適切な救急車の利用が問題となっている:

  • 救急車をタクシー代わりに利用
  • 軽症患者が病院の待ち時間を嫌って救急要請する
  • 酔った勢いで救急車を要請

伊藤氏はこのような状態を放置すれば、病院側の受け入れも有限で、しかも、高齢者の患者の「滞留」などで、本当に救急の助けが必要な人に適切な医療を提供できなくなる。

10年前に、救急車有料化の議論が盛り上がったことがあるという。財政制度等審議会(財務相の諮問機関)がまとめた意見書で、「真に緊急を要する疾病者への対応が遅れ、救命に影響が出かねない」として、諸外国で救急車を有料化している例を引き出しながら、一部有料化案を提起したという。ただ、当時はまだ議論が尽くせたとは言い難い状況であった。

今、一部の地方自治体や公的病院では、救急搬送された患者で入院に至らなかった場合に病院が別料金を徴収するといった試みが始まっているという。一気に有料化とはいかないが、適切な施策が必要なことは現場も患者も分かっているが、議論が進んでいない。🚑🩺👦👧☀️🌪️🌀☁️☔️💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:高齢者の現役続行は悪い?」から

2024.9.30  日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:高齢者の現役続行は悪い?」から

高齢者は仕事にしがみついているとみられ、職場で年齢差別が蔓延

コラムの著者 ピリタ・クラーク氏(FINANCIAL TIMES ビジネス・コラムニスト)が注目しているのは、日々雑多な話題が飛び交い騒がしいSNSの中でも比較的穏やかなビジネス向けSNSであるLinked-Inで騒然となる事態があったことである。

○職業人生の段階を示す図がSNSで問題に

クラーク氏によれば、米求人サイトIndeedのページに、職業人生の段階を示す図が投稿されたことが騒動の始まりであったという。図では、

  • 21〜25歳は「模索期」
  • 45〜55歳は「キャリア後期」
  • 55〜65歳は「衰退期」

に突入すると書かれていた。Linked-Inの利用者は衝撃を受け、「ゾッとした」「ショックだ」「なんてこと!」と投稿したという。Indeedは慌てて問題の図を引っ込め、公開したことや、作成したこと自体が間違いだったと認めた。さらに取材に応じたIndeedは各段階で担う役割を否定するような内容を掲載したことを謝罪した。また、「働く高齢者は重要な存在で、指導者のほかメンターとしての価値も非常に高く、職場に大きく貢献している」と続けたが、クラーク氏によれば、これは誤りだという。いつまでも高齢者は仕事にしがみついていると見られ、職場では年齢差別が蔓延しているという。さらに英国では、50歳を過ぎて解雇された場合、新しい仕事を見つけるのは2倍以上困難だと言われ、英慈善団体センター・フォー・エイジング・ベターは英国の全成人のうち、貧困率が最も高いのは60〜64歳だと指摘している。👩‍🦯🏢💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇬🇧


【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「私見卓見:投稿監視は国際人権法を原則に」から

2024.9.30  日本経済新聞の記事「私見卓見:投稿監視は国際人権法を原則に」から

ネット事業者もグローバルかつ中立的な原則やルールに魅力を感じる

いじめ、なりすまし広告、詐欺、ヘイトスピーチなどインターネット上で社会的な問題が多く生じている。これらをデジタルプラットフォームを運営する事業者の社会的責任と役割が注目され、国際的にも規制や監視を強化するための政策の議論や具体的な立法措置が進んできている。コラムの著者 谷川 幹氏(国際教養大学教授(メディア・ジャーナリズム研究))によれば、ここで軸となっているのが国際人権法で、SNSなどのデジタルプラットフォームの投稿監視・削除を同法の原則に則ろうとする動きがあるという。

○情報による危害と表現の自由のバランスから解を導く考え方

谷川教授によれば、SNS企業はネット上の対応に対してバッシングを受ける中で、その場凌ぎの対応ではなく、国際人権法のもつグローバルかつ中立的な原則やルールに方針を集約できる魅力を感じているという。米メタも社内で利用規約に従って下した判断に対して、同社が設置した監督委員会は、その判断の正当性を評価しながらも、国際人権法に照らして不当だとして、その判断を覆した事例もあるという。

国際人権法の原則では、情報による危害と表現の自由のバランスから解を導くアプローチが採用される。複雑で多様な当事者の利害が交錯する投稿管理の問題が、一定の外的原理に基づいて整理される可能性が出てきたことになる。

日本国内では、誤情報や偽広告の対策が問題になっているが、一方的な社会的な善悪だけで対症療法的な規制による取り締まりを行うと、他の同種の問題への対応策と整合性が取れなくなる危険性がある。また、正当な表現者の権利を見落とす政策が生まれる可能性もある。

谷川教授は、当事者である被害者と加害者とネット事業者、そして一般的な利用者と公益を総合的に勘案する国際人権法のフレームワークを利用することを勧めている。🛜💬👦👧☀️🌪️🌀☁️☔️💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇪🇺🇺🇸