利用例

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:環境配慮アピール、難しい伝え方のさじ加減」から 

2023.2.3  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:環境配慮アピール、難しい伝え方のさじ加減」から

製品の構成要素である環境は今後優先度を上げていく

コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)によれば、消費者は製品の構成要素の総合評価が価格よりも上回っていれば購入する決断を下すという。

○購入者により製品の構成要素への思いが異なる

 横山教授によれば、事例としてシャンプーの場合、髪の毛への効果、匂い、分量、見た目、環境配慮などを各属性となる。消費者は各属性を評価して総合評価と価格のバランスが取れているか、あるいは価格以上の評価であれば購入の行動を起こすという。ただし、日常的な購買行動で、製品の構成要素の「すべて」が重要と考えている消費者はほとんどいない。多くは、こだわりがあって特定の要素または要素群を重視したり、あるいは無視したりするという。

シャンプーの事例では、髪の毛への効果と匂いを重視するが、別の人は髪の毛への効果と環境配慮を重視するかもしれない。他にも、構成要素それぞれに基準値を設け、それを満たさない要素を持つ製品をはじめから選択肢から外す。あるいは基準値を上回る要素の数が最も多い製品を選択する。このようにさまざまな意思決定の条件が存在する。

対する製品開発者は、自社の顧客が重要視する要素(群)で他社を凌駕することや購買の選択要素が自社製品には取り込んでおく必要がある。そのためにも製品開発の課題は、対応すべき製品市場で購買者がどんな要素を購入の条件になっているかを明確にする必要性が出てくる。さらに面倒なことに重要視する要素の優先度やそれ自体が変動する。

最近注目されている環境要素は極めて難しい位置付けだという。日本市場では環境配慮を重視して購入の選択肢に入れる事態はそれほど起きていないが、海外、特に欧州では多くの製品に環境配慮のアピールをパッケージに行う中で、アピールしない製品がかえって目立ち、購買しない要素になっているという。今後、SDGsなど環境配慮の要素の優先度は日本市場でも上がっていくと考えられる。マーケティング担当者や製品開発者にとって環境要素も外せないアピールポイントになっていくと横山教授は予想している。🍌🧅🥬🌽🍅🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ドイツのDX戦略に学ぶ」から

2023.2.2 日経産業新聞の記事「眼光紙背:ドイツのDX戦略に学ぶ」から

幅広い企業が参画できるプラットフォームによる供給網の構築

コラムの著者によれば、ようやく日本政府でも「日本再興戦略」の中核にDXを置き、産業構造の変革を進めようとしているが、先行するドイツを見ると遅れと連携の良さを学ぶ必要があるという。

○ドイツでは2011年から「インダストリー4.0」として先行

コラムの著者によれば、ドイツの「インダストリー4.0」とは、機械と製造物、システムを連携接続し、お互いの事業を自律制御できるバリューチェーン(供給網)を構築するという国家戦略である。DXによってドイツでは先行して新しいプラットフォーム上でのバリューチェーンが出来上がりつつある。

日本国内はまだこのレベルには達していない。例えば欧州でのカーボンニュートラルに向けての電気自動車(EV)の取り組みは、単なる自動車メーカーとその関係業界にとどまらず、BASFやシーメンス、マイクロソフトなども参画するプラットフォーム「Catena-X」を設立している。自動車製造のバリューチェーン全体での効率化や競争力を強化し、サスティナブルな脱炭素の実現を目標としている。

欧州ではこのように企業間連携を伴うイニシアチブが生まれており、情報を共有する「Catena-X」のような新しいサプライチェーンを推進している。日本も同様なプラットフォームの構築が望まれる。💵💰📈🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇩🇪


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:パリの緑化計画、通りが一夜で並木道に」から 

2023.2.1  日経産業新聞の記事「トレンド語り:パリの緑化計画、通りが一夜で並木道に」から

ナポレオンとオスマン男爵が推進した緑化

コラムの著者 竹原 あき子氏(工業デザイナー)は、パリ市には近隣の森に30万本、街路に20万本の樹木が植えられており、観光名所になっているが、元は市民の健康のためだったという。

◯日本とは逆に都心に公園や街路の増やす計画

竹原氏によれば、19世紀にコレラが発生し、大勢の人が亡くなった。原因の1つの住環境があった。日が届かず、風通しが悪く上下水道も満足になかった当時、ロンドンに逃亡していたナポレオンがパリに比べて清潔で上下水道も整っていたことに驚いた。彼は帰国後、セーヌ県知事であったオスマン男爵と共に、日差し、風通し、上下水道が整った住環境を目指し、軍事のことも考慮して広い直線道路を都市計画にいれ実行した。「緑化は(市民の)健康のため」というのがオスマン計画であったという。

オスマン計画は今も受け継がれ、夏なある日など街路を一夜にして並木道変えたという。パリ市は2030年までにシャンゼリゼ通りを庭園にする計画を推進中である。車道を4車線から2車線に減らして、散歩道を整え、「樹木のトンネル」を作る。市民に良い空気を吸ってもらう「21世紀のオスマン計画」と呼ぶべき内容でパリ市長がこれを推進しているという。

一方、日本国内は都心の公園や街路の樹木を切り倒してしまうことも見受けられる。パリ市民と東京都民は逆の行動である。🌲🌳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:再生可能エネルギー普及への挑戦」から

2023.1.27  日経産業新聞の記事「SmartTimes:再生可能エネルギー普及への挑戦」から

テレビがYouTubeやネットフリックスに置き換わったようなドラスティックな変化

ロシアによるウクライナ侵攻で世界のエネルギー環境が大きく変わったことで電気料金をはじめ多くの商品の値上げが続いている。コラムの著者  吉井 信隆氏(インターウォーズ社長)によれば日本国内に発電所は約1400箇所あり、その発電量の7割が火力発電に依存しているという。

○クリーンな自然エネルギーによる安定供給と脱炭素の両面で

火力発電の燃料は液化天然ガス(LNG)で100%近く輸入に頼っている。この燃料の高騰は電気料金に跳ね返り、個人の生活への影響もさることながら製造業などの企業の電気料金も昨年比150%を超え製造原価に打撃を与えている。

吉井氏によれば、エネルギー危機は日本国内のエネルギー構造を見直す契機になり、再生可能エネルギー電源と分散型エネルギーシステムの普及は国内のみならず世界的規模で解決すべき課題だという。自然エネルギーによる安定供給と脱炭素両面で再生可能エネルギーの自国生産が加速している。

欧米では、テクノロジーでエネルギーイノベーションを推進しており、日本のような重工業を中心とした議論とは異なっているという。テレビがYouTubeやネットフリックスに置き換わったようなドラスティックな現象だという。

その事例に吉井氏は自然電力株式会社(福岡県福岡市)をクローズアップしている。同社はカナダの大手年金基金ケベック州貯蓄投資公庫(参考:https://www.shizenenergy.net/en/2022/10/24/se_4-party_capitalincrease/)を中心として744億円の大型資金調達を成功させた。この資金は企業や地方自治体と地域社会の活性化を図りながら再生可能エネルギー発電所の開発を加速し、エネルギー・テック事業を進化させて、自然エネルギーを自給する体制を強化するのだという。

同社はスタートアップの機動性を生かして、創業10年で原子力発電所1基分を超える再生可能エネルギーの開発を国内外に展開している。さらにこの電力を蓄電池や電気自動車で有効に活用するために自社開発したエネルギーマネジメントシステムの商用化を進めている。持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みとして世界から注目されているという。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇨🇦


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジアラビア、アニメの有望市場に育つか」から

2023.1.20 日経産業新聞の記事「眼光紙背:サウジアラビア、アニメの有望市場に育つか」から

エンタメ産業の育成を進めアニメ文化の理解に深まる

コラムの著者によれば、サウジアラビアで日本のアニメが注目され、イベントやアニソンライブ、共同制作などが進み、エンターテイメント産業の育成やアニメ文化の理解を同国政府ぐるみで推進しているという。

○文化や宗教上の理由から厳しい表現規制が存在

コラムの著者によれば、2022年10月にはサウジアラビア王国政府主催の日本アニメのイベントが開催され、12月にはアニメソング(アニソン)を歌う日本のアーティスト11組が出演するライブイベントが開かれた。背景に中東には日本のアニメに親しんで育った世代も多く、市場としては有望である。

サウジアラビアの首都リアドに集まったアニメファンは、22年の人気アニメの主題歌を歌ったアーティストに熱狂する。これも同国政府主催のイベント、「リヤド・シーズン2022」の一環であるという。10月には「サウジアラビアエクスポ2022」を3年ぶりに開き、コスプレーヤーの男女が参加し、アニメキャラクターのコスチュームでの撮影などを楽しんでいたという。

宗教的には同国は厳格なイスラム教国家であるが、日本のアニメ制作会社とも連携を強化している。同国の王室系のマンガプロダクションズと東映アニメーションが共同でアニメ映画を制作するなど、資金の出し手としても関係している。

宗教上の理由で肌の露出や飲酒シーンなどの表現規制が厳しいが、産業育成には力を入れてる。日本側もどこまで「郷にいれば郷に従え」ができるかが試されている。💵💰📈🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇸🇦