利用例

【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:次の世界の信用とは」から

2022.10.20   日経産業新聞の記事「WAVE:次の世界の信用とは」から

世界はいずれDeFi(分散型金融)を実現するが、対応策を各国模索

コラムの著者 瀧 俊雄氏(マネーフォワード執行役員 サステナビリティ担当)は、DeFi(分散型金融)とCeFi(集権型金融)の特徴について触れ、今後DeFiが実現した時の「信用」について考察している。

○CeFiの弱点が強調されたスリーアローズキャピタルの破綻事件

 瀧氏によると、DeFiとは、管理者や仲介者がほぼ不要な金融の形であるという。つまり、今までのような国家が認証するといったことは不要で、誰からの認証も必要とせず経済取引ができるのであれば、犯罪者の資金を押さえたり、政府が制御したいと考えるバブルの発生などの金融の流れを抑止することは不可能となる。

DeFiに関連して世界的ニュースがこの数ヶ月話題になったという。スリーアローズキャピタルの破綻事件である。同社は大きな融資を受けながらDeFiのエコシステムで生まれるさまざまなトークンの価値に連動する暗号資産(仮想通貨)に投資していた。その資産価値が暴落し破綻した。瀧氏によれば暗号資産の世界では、高騰や暴落は珍しいことではない。問題は、同社の投資ファンドに融資していたCeFiの事業者は連鎖的に破綻したが、DeFiの取引所や担保型の融資プレーヤーには大きな損失はなかった点である。この事件後、DeFiの信頼性はむしろ上がり、CeFiの弱点が強調された。DeFiは管理者不在であることから、金銭の貸借は可能である。ただし、現実世界の銀行口座と同様、自ら保有する資産でなければ貸すことはできない。

そもそもDeFiは信用貸しではなく、リスクが発生すれば、スマートコントラクト(自動執行される契約)が自動的に資産を回収するように動く。信用が不要なので、CeFiのような相手の信用調査などが不要でサービスの利用へのハードルは低くなる。このように世界的にDeFiのような信用がなくても取引が成り立つ仕組みがあれば、円滑な経済取引が可能となる。

だが、人間は信用という道具をもとにさまざまな発展を遂げてきたために、手放すことはできない。もし、DeFiしかなければ、資産を巨額に持ったもの、富裕層しか資金が必要な起業などが行えない。経済成長の前提である資金循環が起こらず実現は難しい。DeFiのみもありえないなら、中庸なCeFiとの両立がしばらく試行錯誤されるだろう。💴💵💰📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸🇱🇺


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:ホームレス増加の裏事情」から

2022.10.25  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:ホームレス増加の裏事情」から

住宅の供給が足りず住宅価格が高騰

コラムの著者 フィル・キーズ氏(米インタートラストテクノロジーズ マネージャー)は、シリコンバレーの住人の視点で、ホームレス問題の背景にある同地区の住宅問題について触れている。

○周囲の山の自然を守り、無理なく住宅を増やす方策が必要

 キーズ氏によれば、シリコンバレーではホームレス問題が深刻化しているという。2022年の調査では2019年に比べるとサンフランシスコ市周辺の5つの郡のホームレス人口が増加し、ある郡では何と35%も増えたという。

キーズ氏によればホームレス人口の増加の要因は以下にようである:

  • 新型コロナウイルスの感染拡大で、失業もしくは収入減となり家を失った。もともと、シリコンバレーでは高い家賃でギリギリ支払っている人が多かったためである。
  • 住宅の供給が足りずに住宅価格が高騰しているためである。コロナ禍で都市部のアパートに住んでいた多くのテック系企業の社員は一軒家に引っ越したので、一軒家の住宅価格が上昇した。2022年8月でサンフランシスコ市街周辺の中央値は110万ドル(約1億6200万円)と高価である。

さらに、最近の調査で米国ならではの要因も明らかになったという:

  • 一軒家の持ち主は自分の家の近くに新たな住宅が建つことに反対するというもの。一軒家を保有する裕福な高年齢の白人層が新規の住宅建設に反対する人が多いという。「(新しい住宅建設は)周辺の特色を変更することになるので反対する」という意見が、新規の住宅建設の公開討論で出るという。つまり、閑静な住宅地が多くの住人が増えると雑音や自動車が増え、自宅の住宅価格が落ちるからだという。
  • さらに人種差別も存在するという。裕福なシニア世代は相対的に政治力が高いため、新しいマンションや住宅街を建設するための許可が降りにくい。

以上のような事情ではあるが、キーズ氏は、物理的に、周囲の自然を壊さずに、平地にある住宅の密度を上げる施策しかないだろう。シリコンバレーはシニアではなく裕福な若い人たちが、新規の住宅建設を推進する政治運動をおこなっている。また、2022年11月の選挙で推進策の原資として新税が市内の企業に課せられるようになり一般の人が購入できる住宅が建てられるように運動を展開しているという。このような運動が各地で起こるとなれば、シリコンバレーの活性化もさらに進むだろう。🎾🏏🏓🏸💰🏦👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:働きがいのある会社」から

2022.10.24   日経産業新聞の記事「SmartTimes:働きがいのある会社」から

今の世代にあった「良い会社」とは

今の働く世代は自分のやりたいことを仕事にしたいとか社会に貢献したいというモチベーションが高いという。コラムの著者 野口 功一氏(PwCコンサルティング パートナー)は、こういった世代に応える「良き会社」について考察している。

○働く人たちが成長することが良い会社の条件

 野口氏によると、社会生活をするには一定の報酬が必要で、そのために働くが、どうせ労力をかけるなら自分の気持ちが高まってモチベーションが維持できる仕事ややり方があればもっと良い。好きなことややりたいことを仕事にすれば常に仕事に気持ちを高めながらお金を稼げる。さらに社会に貢献していることを評価してもらったり認識してもらうことでモチベーションが高まり、仕事に対する意識も変わってくる。お金とやりがいのバランスは永遠のテーマである。

では会社勤めであればどうだろう。今の若い世代は、自分のやりたいことを仕事にしたいとか社会貢献を考えたいといった気持ちが強いという。報酬以上に仕事の意義に重きを置いている。一方、企業の方はどうか。そこで野口氏は「良き会社」とは今のビジネスパーソンにとってどのようなものかを考えている。

あくまでも企業は人間の集団で視点は人間にあるという。つまり働き手の視点は不可欠だという。企業は社員が会社にいること、働くことによって何が得られるのか。報酬以外に着目されていることから、良き会社はお給料が高いだけでなく、「働くことによって成長が感じられる会社」だという。大きな集団の会社では、それぞれ社員が目的ややりがいがなければ100%以上の成果は期待できない。会社が働く気持ちを阻害しては元も子もない。本人がこの会社にいることで成長している実感が1ミリでもあれば良いのである。これが仕事の質を上げ、会社全体のビジネスもうまくいく根幹であろう。🛹🚴📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:もっと上げてはホテル代」から

2022.10.19  日経産業新聞の記事「眼光紙背:もっと上げてはホテル代」から

主体性のない日本企業

コラムの著者が約4年ぶりに商用で来日した50代後半の米国人と会い「今のホテル代、飲食代は2倍にしても日本に海外から来るはずだ。なぜ、そうしないのか」と首を傾げたという。

○商機を逃す価格設定

 ようやく手すぐりながらアフターコロナでの新常態がわかってきた日本。徐々に訪日客が増えてきた。その中でのこの発言で、米国人にとっては日本は「何でも安すぎる」と断言する。

例えばニューヨーク市でラーメンを食べればチップ込みで日本円換算で5000円前後にもなるという。日本では1000円も出せば大満足なラーメンに出会える。ホテル代も日本は安すぎると感じているようだ。「もっと払っていいのにこの安さは驚きだ」と。

コロナ禍で3年近く日本に来たくても来れなかった外国人旅行者、ビジネスパーソンから見ればコストは二の次で、行く気・買う気・食べる気満々という。

逆に日本企業は4半世紀のデフレで価格を下げることを日本のお家芸としてきた。値上げの方法は長く経験していない。「値上げなんてとんでもない」と言われそうだが、商機をみすみす逃している。どうも黒船来航のショックを期待しているのかもしれないが、日本企業は主体性がなく価格設定もままならないようだ。🚢✈️🚅🧳📷💴💹☀️🏢🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:謎のファンタフレーバー、味推理で商品特徴を再認識」から 

2022.10.21   日経産業新聞の記事「小野譲司の目:謎のファンタフレーバー、味推理で商品特徴を再認識」から

顧客経験でブランドを再認識させ強化させる

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、前回の顧客体験に引き続き、今回は日本コカ・コーラの炭酸飲料のブランド戦略について考察している。

◯「一体、何のフルーツ!?」で味を推理

 小野教授が紹介する商品は、同社の9月19日から限定販売の炭酸飲料「ファンタ ミステリーブルー」で謎のフレーバーと液色の「#WHATTHEFANTA」シリーズの日本初上陸商品である。このシリーズは東南アジアで2018年から始まり欧州でSNSで話題を呼び、2021年には多くの国と地域で最もよく売れたファンタフレーバーの1つとなった。

定番の商品はオレンジなどの果汁を含むものだが、この商品は青い液色のミステリーブルーである。香料でフレーバーが付けられ、原材料表記をみても何のフルーツか特定できない。

そこで消費者に何の味かを判定してもらおうという仕掛けである。ペットボトルのQRコードから特設サイトにアクセスして投票する。投票ボタンには54種類の果物が並ぶ。クイズも簡単なものではなく、難易度が高いという。桃なら白桃、黄桃、すももなど細かく品種が提示され、味覚の試験の様相だという。投票は1日1回のみで、特設サイトにはヒントが数日おきに示される仕掛けである。そこに、プレゼントキャンペーンや公式YouTubeのティーザー動画、著名なインフルエンサーなどの予測動画などが配信される。

商品のおいしさはもちろんだが、「家族や友達と一緒に盛り上がる」という経験価値が味推理で際立っており、判定に参加した人は味を当てる楽しさとともにファンタがフルーツフレーバーの炭酸飲料であることを認識してもらう狙いがある。同社の商品ブランドの再認識と強化につなげようとしている。🥤🍎🍑🍌🍓🍊🧴📷🥢🍜🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡🇯🇵