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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:値上げ容認に意外な伏兵」から

2023.7.13 日経産業新聞の記事「眼光紙背:値上げ容認に意外な伏兵」から

日銭商売を前提にしたビジネスモデルにはつらい伏兵対策

コラムの著者が考察しているのが1年半前から始まった物価上昇がスーパーマーケットなど小売業にどのような影響を与えているかで、その伏兵を探っている。

○2014年4月の消費税率が5%から8%に引き上げられた時期よりも大きい昨今の値上げ

コラムの著者によれば、確かに2014年の消費税率引き上げよりも大きな値上げラッシュではあるが、小売業が身構えていた売り上げ減にはならず、顧客離れは杞憂に終わっているという。インタビューした食品スーパーマーケットは今年度に入ってからの既存店舗の売上高は2%前後の増加で推移し、利益も予算をクリアしているという。

スーパーマーケットとしてはメーカーの値上げを相殺しようとセールをしようにも、光熱費の値上げで運営コストも嵩み、値引きの原資を捻り出せない。仕方なく値札の書き換えを余儀なくされ、苦戦を覚悟していたという。

しかし、消費税率引き上げ時よりも大きな物価上昇にもかかわらず、消費者がその痛みを感じていないのはなぜか。インタビューに応じたスーパーマーケットの役員は「クレジットカードを含む電子マネーの普及にあるのではないか」と分析し、伏兵は精算時に支払い金額が上がった実感が少ない電子マネーであるという。当該スーパーマーケットの電子マネー(クレジットカードを含む)の売上高は全体の6割超だという。2014年に比べるとほぼ倍の増加という。1回あたりの買い物金額が、現金払いの顧客では2,350円、電子マネーでは2,430円だったという。

だが、伏兵の電子マネーは、小売業では日銭商売であるビジネスモデルである点から厳しさを持っている。手数料の支払いと代金回収の期間の長さが課題である。📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:キャンピングカー、自分だけの快適空間」から 

2023.7.12  日経産業新聞の記事「トレンド語り:キャンピングカー、自分だけの快適空間」から

不動産ならぬ「可動産」の市場が拡大

コラムの著者 中村 泰子氏(ブームプランニング代表)によれば気軽にキャンピングカーを楽しむ人が増えているという。アフターコロナでの訪日外国人の急増や快適な自分だけの空間を求めて若年層が興味を持ち、ブームになっているという。

◯過去最高の販売額で10年前の2.7倍の市場規模

「キャンピングカー白書2023」(日本RV協会)によれば、2022年のキャンピングカーの国内販売総額は新車・中古車合計で過去最高の762億円、10年前の2.7倍の規模だという。

中村氏がこのキャンピングカーブームで紹介するのは、キャンピングカー・シェアリングサービスを2018年創業で、個人などが所有する400台以上の車両の貸し出しを仲介し、全国約340ヶ所の車中泊スポットを紹介している、Carstay(カーステイ、横浜市)である。

同社は独自ブランド「SAny(サニー)」によるキャンピングカーの製造も開始。まるで中古住宅のように、バン型車両を改造する「フルカスタム」に加え、古いキャンピングカーを改修する「フルリノベーション」も手掛けている。所有希望は20代後半から30代で増加しており、「センスの良い快適な自分だけの空間」で、チェックインや食事時間の束縛を受けずに新しい「家」「部屋」の感覚があるようだという。不動産ならぬ「可動産」の市場として広がりを見せ始めているという。⛺️🚗⛽️💻📳🍂🥻👔💡🚕🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:EUでの情報提供規制緩和に注目」から

2023.7.7 日経産業新聞の記事「眼光紙背:EUでの情報提供規制緩和に注目」から

取引手数料とリサーチ費用の分離化を改正か

EUでは、売買の両サイド(バイサイド)を行う投資会社が投資のために情報を得る場合、セル(売り)サイドの証券会社に情報分析の提供に対するリサーチ費用をバイ(買い)サイドとなる投資会社が別に支払うという規制がある。この規制は利益相反を排除する目的で施行されたが、証券会社のみならずリサーチ力不足な投資会社のパフィーマンスが落ちていることが国際的な情報戦に勝てないとの判断から、コラムの著者は規制の見直しについて注目している。

○2018年1月のEUの第2次金融商品市場司令(MiFID2)で施行

コラムの著者によれば、このMiFID2の「Unbinding, 分離明確化」によって証券会社の収益は、大幅に悪化した。要因は、規制以前、取引手数料とリサーチ費用は一体化されており、投資会社は様々な証券会社から大量の情報提供を受けていたからである。つまり、証券会社も多くの投資会社との取引で、収益が上がっていたためであるという。

しかし、MiFID2施行以降は、情報提供を受けるとリサーチ費用の支払いが発生するため、投資会社は取引する証券会社を大幅に縮小し、リサーチ情報の提供量も大幅に減少したという。ESG投資など投資情報が多様化する国際市場で、情報供給量が大幅に減少したため、自社のリサーチ力が乏しい投資会社は軒並みパフォーマンスが低下した。

つまり、国際競争力の低下を嫌い、利益相反の排除の目的も達成しつつ改正する動きがでてきたという。改正案の1つとしては、投資会社が顧客に取引手数料とリサーチ費用の両方を支払っていることを知らせ、それぞれを記録しようというものである。改正案が実施されれば再びリサーチ力がある証券会社のビシネスは復調すると予想される。証券アナリストの出番が求められる。📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇩🇪🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:iPS細胞、実用化目前」から

2023.7.5  日経産業新聞の記事「WAVE:iPS細胞、実用化目前」から

大阪大学の心筋シート移植の治験など進む実用化

コラムの著者 室田 浩司氏(京都大学産官学連携本部長)は、iPS細胞の再生医療や創薬分野の現状について、その課題と方向性について語っている。

○立ちはだかる製造コスト問題

 室田氏によれば、大阪大学の澤芳樹特任教授らの研究グループが記者会見を開き、重い心不全患者にiPS細胞から作製した心筋シートを移植する治験が完了したという。この心筋シートの原料は京都大学が再生医療向けにストックしているiPS細胞であった。そのストックから心筋細胞に分化させ特殊な培養皿に用いてシート状に加工した。このシートを患者の心臓の表面に貼り付け、機能の回復を促すという治療法だという。公表された情報では、iPS細胞系再生医療の治験が完了したのはこれが初めての事例である。半年後には経過観察が終わり、試験結果が良好であれば薬事承認に向けた申請へと進む。

これ以外に住友ファーマではiPS細胞から作製した神経細胞をパーキンソン病の新規治療法として開発中で、実用化に近いと言われている。網膜、角膜、免疫細胞など複数の領域で、iPS細胞を使った臨床試験が進んでいる。ここまでは長い道のりで、まだまだ製造コストの問題などから事業として成り立つかといった判断も難しいと、室田氏は語っている。

再生医療以外にiPS細胞を創薬への応用として使うことも進んでいる。特定の疾患の患者から作製したiPS細胞から、その疾患のモデルを再現して、治療薬の候補を選別することも効率的になる。これまでにアルツハイマー病筋肉やALS(筋萎縮性側索硬化症)、進行性骨化性線繊維異形成症(FOP)などの難病を対象とした試験で治療薬候補が見つかっているという🩺💊💲💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:電源レスIoTカメラ、工場から農場まで応用広く」から

2023.6.30  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:電源レスIoTカメラ、工場から農場まで応用広く」から

現場監視での用途が広く

 コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)が紹介しているのは、スタートアップ、LiLz(リルズ、沖縄県宜野湾市)が開発したIoTカメラ「リルズゲージ」で、電源レスなIoT機器での応用の広さを説明している。

◯フル充電で1日3回の撮影が3年間継続可能

 西川教授は、この仕様であれば計測器監視以上に多くの応用が考えられると述べている。同社が手掛けたのは、製鉄・化学プラントや発電所などで計器の日常点検を支援することであった。

計器点検の87%は監視員が巡回して目視で行い、熟練者の5感に頼っているという。そこで、計器の数値を自動で読み取り、ネットワークを使ってデータ管理できるIoTカメラは、同社以外にも存在する。だが、多くの現場は電源がなく、取り付けるには新たに電源工事をしなければならない。充電式もあるが、数十日で再充電が必要で手間もかかる。

こうした中で、このような仕様は待機電流を極力抑え、小さな電力で撮影できるIoTカメラを同社が開発した。また現場での再充電で固定位置がズレないマグネット接点での充電式とした。カメラは約10万円であるが、携帯電話回線の1台月額数千円で利用できる。すでに250社に3500台を提供している。185台を設置したある施設では、日常点検にかかる時間を以前より70%減らせ、計測値を転記する作業を大幅に削減できたという。

現場に電源がないのは、計測機器周辺だけではなく、駐車場の混雑や河川の水位、農作物の色づき、害獣のわななど応用が広い。🕧🕒🕜💡♬📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵