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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:『壁打ち』はチャットGPTを強くするか」から

2023.6.2  日経産業新聞の記事「眼光紙背:『壁打ち』はチャットGPTを強くするか」から

現状の仕様では経験とやり取りが成長のキー

コラムの著者は、自分の大学の教壇に立つ知人が学生をとともに生成AIであるChatGPTを使ってレポートを作成してもらいその結果を聞き、現在の仕様で「壁打ち」(経験とやり取り)の効果を考察している。

○半年前はごく一部の人を除き知らなかった生成AI

コラムの著者によれば、ChatGTPやClaudeといった名前も半年前であれば一部の人しか知らない語句であったが、チャットボットとしてトライしてみた人は多いのではないだろうか。

知人の大学教授にコラムの著者はお願いをして学生の協力のもと、生成AIを使うかどうか、試してみたという。800字のレポートを課して、「どんな道具を使ってみても構わない」という条件をつけた。ここでいう道具は、ネット検索でも生成AIでも良いという。

レポートを受け取り教授はいくつかのレポートに違和感を感じたという。つまり、「よくまとまっているが読後感が弱い」というものだった。違和感は、自分の体験ではなく、その体験から得られたものが書かれていないということであった。人間味がないもので、体験に基づいた表現でなかったという。この結果はレポートの講評時にAIを使った学生に挙手してもらうとほぼ一致したという。挙手した学生に加筆の有無を聞くと「加筆してAIに書き直しを命じたら余計に読み辛くなり、しっくりこなかった」という。

現時点の生成AIのレベルでどうやら人間との「壁打ち」がない状態では経験したことのないことについては不出来で、壁打ちによる経験とコミュニケーションが成長に必要だとわかったという。📉📈💡🗼💰💴💵📉📈👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢🎓👔⏰🔧💻📻🖋happy01🌏💡🔎🇯🇵🇺🇸🇩🇪🇫🇷


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:セコムの安心アプリ、アクティブ層にも寄り添い」から 

2023.4.14  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:セコムの安心アプリ、アクティブ層にも寄り添い」から

従来の見守りサービスとは違った積極的な層にも呼応

コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が紹介しているのはホームセキュリティーサービスの利用者向けにセコムが4月から始めたアプリ「YORiSOS(よりそす)」で、Apple WatchやiPhoneの動きを感知して危険や体調不良時に緊急対処員が駆けつけるという。高岡教授はそのマーケティングについて考察している。

◯約2年の開発期間

 「YORiSOS(よりそす)」は日本で初めてApple Watchの転倒検出機能と連携し、激しい転倒を検出した際に起動する点も特徴だと高岡教授は指摘している。さらに緊急通報以外に、歩数や睡眠時間の確認ができる「健康管理」の機能も併せ持っているという。

2021年5月から企画に着手し、約2年で今回の提供開始へと至った。この間、同社が東京都杉並区に開設している高齢者マーケティング拠点「セコム暮らしのパートナー久我山」の協力を得て、使い勝手などの改善を進めアプリを磨いた。

同社の家庭向け事業でホームセキュリティーと見守りは2つの大きな柱であるが、内容は時代によって異なってきた。今後一段と少子高齢化が進むと予想されるが、従来の見守りを必要とする層と、見守りまでは必要としないが、自分で積極的に外出はするが、サポートはして欲しいというアクティブシニア層だという。「挑むに、寄り添う」というプロモーションメッセージが、「YORiSOS(よりそす)」のコンセプトで、米アップルを口説いた熱意が素晴らしいと高岡教授は述べている。⌚🛡️👧👦📗🔉🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:AIで未来を創る」から

2023.6.1   日経産業新聞の記事「WAVE:AIで未来を創る」から

限られた計算資源、AI技術者、組織体制の制約を逆に生かす

コラムの著者 大崎真孝氏(米エヌビディア日本代表)によれば、アプリケーションのユーザー数が1億人に達した時間がわずか2ヶ月であった生成AIのChatGPTの影響から日本の今後の応用について提言している。

○レバレッジの入れ方が戦略

大崎氏によれば、日本特有とも思えるDXのブームがAIと移行したのもChatGPTなどの生成AIの普及であるという。まさに技術の前にフラット化するグローバリゼーションだという。

AIの中で特に生成AIの開発が重要なのは膨大なパラメータを処理する計算資源量、最適化アルゴリズム、そして優秀な技術者の存在があるという。これら3つは不可欠である。

  • 計算資源量:AI大国の米国や中国と比較して、それぞれ20倍以上の差があるという。欧州も日本を凌駕している。
  • 最適アルゴリズムやAI技術者:計算資源量に応じて、アルゴリズムは改善が進み、技術者にも磨きがかかる。

日本はこのような状況でどう挽回すればよいのか。大崎氏が提言するのは、業界や企業間を超えた計算資源を確立することだという。技術者に十分な計算資源を与え、仕事に熱狂させることだという。その候補が、センサーやモーターを含む駆動系のアクチュエーターを有する現場のマシンをAIと融合させることだという。自動運転車、ロボット、工場の製造装置、物流、農機、医療機器といった現場で稼働するマシンがその対象となる。考えれば日本の現場でのノウハウがAI時代の強みと見えれば、初期は不完全であってもAIをブラシュアップして性能と品質を向上させればよい。ICTで起こっているAIのイノベーションをマシン側でこれを応用するわけである。ハードウェアが強かった日本が、AIによって再起できる可能性が十分にある。

限定的な計算資源、AI人材、組織体制の中で制約はかえって勝てるレバーを引く時の支点を吟味できるチャンスであると大崎氏は提言している。🐱🐶📡🛰🏢🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:進む給与払いのデジタル化」から

2023.5.31  日経産業新聞の記事「SmartTimes:進む給与払いのデジタル化」から

3億円事件以来給与支払いは大きく変化していなかったが

コラムの著者  村松 竜氏(GMOペイメントゲートウェイ副社長兼GMOベンチャーパートナーズ ファウンディングパートナー)は、4月に厚生労働省の指定を受けた「資金移動業者」の口座への給与支払いが解禁され、米国の報酬の支払いとの差異について考察している。

○銀行口座以外の場所で給与にアクセスできる米国

 村松氏によればこの解禁でスマホで使う電子マネーで直接給与が受け取れるようになったという。日本の給与支払いは1968年の3億円事件を機に現金渡しから銀行振込に移行が進んだという。同事件は、現金で従業員に支給される予定であった賞与が強奪されたもので、安全性が問われたものであった。以来、この数十年間、振込からは変化していなかった。

今回の解禁でいろんな変化が起こるであろうが、村松氏は給与払いのデジタル化が進んでいる米国の動きを紹介している。

米国では、銀行口座とは別にペイロールカードという給与受け取りの仕組みがある。VISAやMasterカードなど国際ブランドのプリペイドカードによる給与支払いをしているペイロールカードのアクティブユーザーはすでに数百万人を超えている。銀行振込の代替としてペイロールカードを発行するのが、Bank of America などの銀行であるのも特徴であると村松氏はいう。給与払いのデジタル化を銀行が狙っているとからだ。

VBやスタートアップも給与という生活者の消費の手間の部分を狙っている。VenmoやCashAppといった金融テックもそれぞれのアカウントを給与受取口座として指定してもらい各種サービスで儲けを得る考えである。

ペイロールの仕組みが米国で発達している理由は、以下のようだ:

  • そもそも銀行口座を持たない労働者が一定の割合でいる。
  • フリーランスなどのギグワーカーを含め副業としての給与受取も一般的である。
  • 国際ブランドのプリペイドカードの発行主体として銀行の存在感が大きい。

といった理由である。日本が今回の解禁でここまで実現できるかは未知数だが、銀行口座以外で給与にアクセスできる世界観は生活者の視点からも重視されていくだろうと、村松氏は見ている。💳💴💲💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:生成AI時代の教育」から

2023.5.29  日経産業新聞の記事「SmartTimes:生成AI時代の教育」から

AI時代だからこそ必要な若年期の知識詰め込み型教育

コラムの著者  加藤 史子氏(WAmazing代表取締役社長CEO)は、自分の子育てを通じて生成AIネイティブ世代の教育について考察している。

○目指すはAIを使いこなす人間

 加藤氏は子育て自身も難しいが、スマホネイティブ世代がティーンエイジャーに入る時さらに難しくなると自分の体験から感じている。スマートフォンは子ども達が大好きな漫画、テレビ、ゲームなどが1台に詰まっていて、さらに世界中の人とコミュニケーションができるという夢のようなおもちゃともいえるという。

iPhoneのペアレントロックなど彼らには一瞬で破ることができるので、加藤氏は、通信自体できないようにと、彼らが寝ている間にスマホからSIMカードを抜いたり、自宅のWiFiを加藤氏のスマホアプリからIPアドレスごとに制御端末を制御できるものに変えたり、涙ぐましい努力をしてきたという。

加藤氏の子たち達は希望の学校に合格して、新高校生と新中学生とこの春になったという。その時期にChatGPTなどの生成AIが登場した。加藤氏自身は業務の生産性向上に有用なツールが出たと喜んだが、生成AIネイティブ世代の教育は手強いものになると身構えたという。新中学生になった下の子が、小学校時代以上の勉強量に驚き、出るべくして出た質問があったという。

  • 「ねえ、AI時代にこういう勉強ってする必要があるの?」

という、知識詰め込み型学習の意義を聞いてきた。質問の覚悟をしていた加藤氏は、次のような回答をして子どもも納得したという:

  • 結論から言えば、中高生の時には知識詰め込み型教育の意義は大きい。つまり、今話題の生成AIは2021年9月までのネット上にある全世界の知識を全て学んだ上で「考えている」。
  • ここでいう「考える」とは、過去のデータや知識の蓄積を基に、誰にもわからない未来を推論し、現在進行形の課題に何らかの答えを出すこととした。
  • AIがデータや知識を詰め込む作業は人間にはかなわない。
  • だから、高校3年生ぐらいまでは、人間ができる範囲の努力で可能な限りの知識を習得した上で、大学以降は、AIを使いこなす人間になり、楽しく逞しく生きることが重要だ。

果たして、読者の知っている生成AIネイティブの中高生に対して自らどう導いていくのが良いだろうか。💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵