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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:理系は金持ちになれ」から

2023.6.27  日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:理系は金持ちになれ」から

理系人材が豊かになればキャリアの自由を上げられ結果として国家が豊かになる

 技術立国であった日本が今や人材の育成を必要としているが、政府や文部科学省は約20年から「国を強くする」視点で取り込んできた。しかし、コラムの著者 校條 浩氏(米NSVウルフ・キャピタル マネージングパートナー)は、「個々の人材の豊かなキャリアや人生」という視点が薄いために理系人材が縁の下の力持ちに終始し、育たないのではないかと示唆している。

◯シリコンバレーの理系人材の意識は極めて自由で、高報酬やストックオプションで報われてきた

 校條氏によれば、デジタルや脱炭素など、成長分野は理系人材が担う必要があり、各国も多くの投資を進めている。政府や文部科学省は危機感を感じ、20年ほど前から高校の理科教育を強化するためにのスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校制度を開始し、現在200校以上が指定されている。

だが、この取り組みに校條氏は気になるところがあるという。その視点が「国を強くする」という大2時世界大戦下の「お国のため」の特別科学学級の発想と変わらないという。企業内も「会社のため」での研究開発で、地味な縁の下の力持ちが良しとされてきた。

一方、米シリコンバレーではスタートアップにいる理系人材の意識は極めて自由で、自分の興味を中心に据え、それに向かって夢中で仕事をする。自説の通りに進まない場合や経営の方針が折り合わない時は、あっさりと会社を変わる。その多くはスタートアップなので人材の流動生が高いため、転職も容易である。企業も優秀な人材を繋ぎ止めたいので、高い報酬を提供したり、ストックオプションを付与する。このようにシリコンバレーには億万長者となった若い人材が多い。億万長者となった若者は、自由度をさらに上げて、自分の会社を創業したり、他のスタートアップのエンジェル投資家になったり、VCに参加する。このような余裕のある成功者が、シリコンバレーのエコシステムを形成、それが米国の国力を上げることに貢献している。

理系人材が経済的にも豊かになり、自分自身のキャリアの自由度を高めることが、結果として国の豊かさに結びつくのではないかと、校條氏は提言している。💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇺🇸🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:マイナンバーカードを『みずほ銀行』にするな」から

2023.6.23  日経産業新聞の記事「眼光紙背:マイナンバーカードを『みずほ銀行』にするな」から

根本のシステム仕様のそのままにしてトラブルが防げるのか

マイナンバーカードを巡るトラブルが相次いで表面化している。トラブルの要因は連携する情報の入力ミスが多く、人為的ミスと言われている。コラムの著者は、安全工学的には人為的ミスはそのそもシステム設計の不備から起こるとされている。背景にシステム設計の不十分な検討でトラブルの要因を作ったのではないかとコラムの著者は疑問視している。

○みずほ銀行ではシステム統合に約20年もかかった

トラブルは多岐にわたるようだが、

  • コンビニエンスストアで他人の住民票などが誤発行
  • マイナンバーカード保険証に他人の情報を誤って記録
  • 個人向けサイト「マイナポータル」で他人の年金記録を閲覧できる

といった、人為的な入力ミスや異なったシステム間の紐付けなど情報連携がうまくいっていない。人手による入力ミスが「仕方がない」といった向きもあるだろうが、安全工学的にはシステム設計の不備から起こっているともいえる。マイナンバーカードと住民登録や保険証などを連携させる仕組み自体にミスを誘発する問題があると考えられる。

これまでの経緯で、住民登録や保険証などのシステムは、マイナンバーカードのシステムとは別システムであるため、情報連携が難しいことはわかる。しかし、マイナンバーカードのシステム化で住民登録などとの連携を進める際のシステム仕様の検討は十分に行われたのか、トラブル続きで疑いたくなる。

コラムの著者によれば、みずほ銀行はシステム統合に約20年もかかったことから同じ轍を踏むのではないかと危惧している。急がば回れで、一旦マイナンバーカードを白紙に戻して、根本の仕様設計から見直すことを勧めている。💴📈📉🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:人口減少下の労働力、70代も働く×ロボットで解決」から 

2023.6.23  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:人口減少下の労働力、70代も働く×ロボットで解決」から

「ヒトの労働力」の質を高め「テックの労働力」との協働システムの構築を急ごう

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、国立社会保障・人口問題研究所が4月に発表した「将来推計人口」によれば2070年の総人口は8700万人で15歳から64歳の生産年齢は2020年の7509万人から4割減の4335万人になり、経済を支える労働力の減少は深刻な事態である。関沢氏はこれに対して2つの労働力を考えることで解決できるのではないかと提言している。

◯生産年齢の延長とAIやロボットの積極的な導入がキー

 関沢氏によれば、労働力の減少への対策として、「ヒトの労働力」の質の向上があるという。例えば、先の統計で生産年齢人口を2070年の74歳まで延長できれば、5722万人となって、2020年時の76.2%の確保が可能だという。さらに79歳まで延長すれば83.5%となる。健康寿命の伸びを勘案するとそれほどこれらの延長は不自然ではないのではないかという。また、外国人労働者も今よりも増えるだろう。

こうした「ヒトの労働力」に加え、半世紀先を予測すると、「テックの労働力」も期待できるという。つまり、AIやロボットなどの「テックの労働力」は3つの累計で提供されるのではないかという:

  • ユビキタス(偏在)型:農業・製造工場・サービス・家庭などのあらゆる現場に備えられたAI・ロボットで、労働生産性を高めるもの。
  • パートナー(伴走)型:個々人に寄り添って支えるもの。今のスマホに代わって人型に代表されるロボットを相棒とする生活がある。
  • ピラミッド(集権)型:中核となるAIに、個々のAI・ロボット・IoTを接続して集権的に制御するというもの。AIの暴走を防ぎながら、人間は創造的な分野にうちこむ。

また、これらのAi・ロボットを使いこなす応用力を道具と考え、誰もが訓練で獲得するという。リスキリングで柔軟な労働移動を促進しながら、生活を社会保障で下支えする「フレキシキュリティー」政策が求められるという。

すでに少子化は不可逆と見て、2つの労働力を使った協働システムの構築を急がねばならないと関沢氏は提言している。🤖💭💬📖🖋🏫🎩📕👩✋⛑🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「WAVE:スポーツ×『賭け』急成長」から

2023.6.22  日経産業新聞の記事「WAVE:スポーツ×『賭け』急成長」から

SNS時代にスポーツビジネスを活性化させるスポーツベッティング

コラムの著者 宮田 拓弥氏(スクラムベンチャーズ代表)は、SNS時代で可処分時間を取られているファンに新しい楽しみを与える「スポーツベッティング」について考察している。

○日本はG73カ国で最も遅れたカジノ事業と同様に他国では合法化

 宮田氏によれば、ベッティング(賭け)といえばネガティブなイメージが付きまとうが、SNS時代にはスポーツファンでもSNSやアプリに時間を割いて十分な楽しみ方できないファンには新しい付加価値を与えるものとして米国など多くの国が合法化に進んでいるという。

WBCで侍ジャパンが劇的な優勝をした時のテレビ視聴率は歴代でも2位というとてつもない数字がでたという。改めて「ライブスポーツ」というコンテンツの強さを感じさせた。だが「野球」というスポーツ事業は岐路に立っているという。試合の終了時間が決まっておらず、長い。中弛みもでやすく人気が世界的にも低下している。今年からメジャーでは制限時間内に投球しないと罰則となるピッチクロックが導入された。試合時間の短縮化を狙ったものである。

このようなスポーツビジネスで米国ではスポーツの楽しみ方の新基軸として急成長しているのが、スポーツベッティングであるという。米国でもネバダ州のみしかスポーツベッティングは合法ではなかったが、2018年に米最高裁が州ごとの合法化を可能にして以来、一気に各州の合法化が進んだという。現在33の州が合法となり、市場規模も2022年ですでに10兆円、2030年には20兆円と大きな成長が見込まれているという。

SNS時代ではSNSやアプリで可処分時間をどうスポーツに持っていくかが、スポーツビジネスの注目点である。賭けはその中で新しい楽しみ方の1つになると考えられている。すでに日本を除くG7参加国ではすでにスポーツベッティングは合法化されており、日本も遅れてカジノ導入となった。スポーツベッティングはファンのエンゲージメントを上げ、これによって放映権が高騰し、米国ではすでにスポーツビジネスのエンジンになっている。日本でも慎重に議論して、スポーツ産業の育成でスポーツベッティングの導入も検討すべきだと宮田氏は示唆している。⚾️🏙️💳💴💲💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:仕組みが見えない自動化システム」から

 2023.6.21  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:仕組みが見えない自動化システム」から

自動化システムにAIが関与すると人間はどう対応すれば良いのか

自動化技術の発達で人間の理解は機械やシステムの入口と出口に留まるようになり、中間の仕組みが見えない状態となっていく。故障や障害が起こると、原因究明に見えない中間部分を洞察し対策を練る専門知識が必要となり、現場では即応できなくなってきている。コラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、自動化技術が及ぼす影響を機械やシステムを対象に考察している。

○自動化による利便性の向上と故障や障害などによる不便とをどう考えるか

 山﨑教授はタイプライターとパソコンで入力する場合や電車の運転の事例を出して、自動化について示している:

  • タイプライターとパソコン:タイプライターならキーを押せば大文字か小文字かはともかく、キーに記された文字を選択し、表示する。パソコンのキーボードの場合は、タイプライターとは全く異なる仕組みで、文字を選択し、表示する。この間の処理は見えないが、かな漢字変換など非常に使いやすい機能を実現している。
  • 電車の運転:運転士の左手の制御器の操作で加速、右手の空気ブレーキ弁の操作で減速を調整しながらホームの定位置に停止する。この場合は仕組みが理解できる。一方、マスターコントロールと呼ばれるT字型のレバーに電車の運転が変わると様相が一変した。両手で手前にレバーを引くと加速し、前方に押すと減速する。この場合、コンピュータとソフトウェアで機能を実現している。動作を支配しているのがソフトウェアであるために動作の仕組みは全く見えない。だが、スムーズの加減速が可能となり、便利になった。

このように、自動化が進まない時期において運用する人間は機械やシステムの仕組みを理解する知識を獲得し操作に熟練するが、自動化が進むとその価値が変わっていく。自動化が進んだ機械やシステムでは人間が入口と出口だけを操作でき、中間状態は見えない。この変化は利便性を飛躍的に向上させたが、失ったものもある。仕組みが見えないために、故障や障害の予見ができなくなった。また実際に故障や障害が起こると、原因究明に中間処理が理系できる専門家が必要で、修理にも時間がかかり、現場での即応は事実上難しくなる。人間ができるのは監視と総合的判断っだけとなる。

さらにAIが関与するようになれば、仕組みは一層見えなくなる。AIを用いれば、より多くの知識や事象が関係するから、故障の予知や安全の障害も予測できることになる。ここまで自動化技術が発達すると、仕組みが見えない人間の介在をこのまま続けるか、機械とAIに全部任せるか遠からず決断する時期がくるかもしれないと山﨑教授は予想している。🎹🌪️🚣‍♀️🎓🔍✏️📖💡💡👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋happy01🌏💡🔎