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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「西川英彦の目:3つのソーダ割り、相乗効果で新市場を創出」から

2023.12.1  日経産業新聞の記事「西川英彦の目:3つのソーダ割り、相乗効果で新市場を創出」から

一見競合する「代替材」を三位一体で商品戦略を成功へ

コラムの著者 西川 英彦氏(法政大学経営学部教授)が紹介する商品はサントリーの国産ジン「翠(SUI)」の事例で、自社製品を軸に補完する商材を含めて、プロデュースする事例である。

◯自社製品で複数の「補完材」を準備して新市場を創出

西川教授によれば、補完材とは「食パンとバター」、「ゲーム機とソフト」など、互いに補完することで価値や需要を高める製品・サービスであるという。

今回のジンは市場規模が酒類全体のわずか0.2%で日本ではほとんど飲まれていないという。バーで飲むものといったイメージが強く、ジントニックなどカクテルで飲むものであった。

サントリーは2017年発売した高級ジン「六(ROKU)」を展開する中で、ジンのソーダ割りが和食の合う食中酒として需要があることを発見した。そこで、同社はハイボール、レモンサワーに並ぶ「第3のソーダ割り」として、居酒屋や自宅の食事に合う値ごろな価格の翠を2020年に発売した。日本の食卓で馴染みのあるゆず、緑茶、ショウガという3種の和素材を使用した爽快なジンを発表した。瓶で買うのはハードルが高いので、「翠ジンソーダ缶」を発売、瓶・缶・飲食店の三位一体戦略が完成し、互いに補完して相乗効果で新市場を創出した。🥫💻🫙💡🔧🛠️📱🍟🏥📷💻🍺🦠🎓🏢📈🔎⚡️🌍happy01📶👦👧💡🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:新装した自動車ショーで考えたこと」から

2023.11.27  日経産業新聞の記事「眼光紙背:新装した自動車ショーで考えたこと」から

他産業からの影響や展示会自体の議論が残る

東京モーターショーが「ジャパンモビリティショー」として新装してイベントとして開催された。コラムの著者は、新型コロナウイルス禍で実質的に4年ぶりの開催で興味があって出かけた。混雑を避けて平日を選んだが、会場の東京ビッグサイトの入り口前で20分の入場待ちになったという。さて中身はどうか。

○大胆な発想で自動車業界の転換を

コラムの著者によれば、会場内の誘導やスマホ撮影などを考慮した点などは素晴らしいが、日本勢は従来のモーターショー的な展示に終始し、コンセプトカーはEVだが、試乗できるのは市販車が中心で新鮮さに乏しかったという。ガソリン車からEVへ、保有から利用へ、自動運転なども含めCASEが来場者の体験できるアイデアも欠いていたという。

また、海外勢も特定の大手メーカーは出展したが国際性の視点では物足りなさを感じたという。コロナ禍前から世界の自動車ショーもメーカーが出展を絞り、米CES(国際家電見本市)のような家電ショーも電装部品やEV、自動運転の話題は豊富で、無視できない状況にある。ドイツでは展示会のあり方を再度論議して、開催地を70年続いたフランクフルトからミュンヘンに変えた。東京という名称から変わった今回の「ジャパンモビリティショー」ももう一工夫が必要のようだ。🚕🚗👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本と中国のソフトパワー」から

2023.11.28  日経産業新聞の記事「眼光紙背:日本と中国のソフトパワー」から

東南アジアの多くの国が中国製品やサービスに抱いていたイメージは払拭

コラムの著者は、中国でも日本でもなく、タイ開催の国際会議で「東南アジアではソフト・パワーの優劣が製品や企業の人気を分ける」という論述をタイの経済学者から聞き、「ソフト・パワー」が政治用語であったことから経済用語として意識され始めたことに気づいたという。

○信頼感・ブランド力・愛着などに言い換えられるソフト・パワー

コラムの著者によれば、ソフト・パワーは信頼感・ブランド力・愛着などに言い換えられるという。前述のタイの学者によれば、「日本が60年かけてタイで培ってきたソフト・パワーのレベルに中国が数年で追いついてきている」という。タイには日本の自動車メーカーが1960年代から進出し、それ以外の多くの有名企業や中小企業の製品、サービスがタイ人の心を掴んできたという。

一方、中国は電気自動車、スマートフォン、TikTok、歴史ドラマ、火鍋料理など幅広い分野で信頼を勝ち取ってきたという。タイ人も一昔前まで中国の製品やサービスを「安かろう、悪かろう」のイメージがあったが、払拭されつつあるという。

多くの報道でこのところ中国の経済の減速が報じられているが、中国企業のソフト・パワーはより強くなり、日本を凌駕するのも時間の問題であるという。👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵🇨🇳🇹🇭


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:服薬にも『コンプライアンス』」から

2023.11.17  日経産業新聞の記事「眼光紙背:服薬にも『コンプライアンス』」から

今は医者と患者で治療方針を決め、服薬アドヒランスと呼ばれる

コラムの著者は、「コンプライアンス」という言葉で、一般企業に対して使われる「法令順守」以外に、医療現場で使われる「服薬コンプライアンス」について語っている。

○製薬会社には引き続き「コンプライアンス」を

コラムの著者によれば、服薬コンプライアンスとは、医師が患者を診断して処方を決め、それに基づき患者が用量や用法を正しく守って医薬品を服用することだという。日本語では、「服薬コンプライアンス」は「服薬順守」と訳され、医師が自分の方針に従わせるというニュアンスがあるという。

最近では、「服薬コンプライアンス」の表現は使われず、「服薬アドヒランス」が主流だという。こちらは医師と患者が一緒になって治療方針を決め、患者が薬を服用する意義を納得の上で用量や用法を守って治療を続けるというものである。

医療分野では、服薬コンプライアンスではなく、一般企業のコンプライアンス問題があるという。一部の糖尿病治療薬が本来の目的から外れた「ダイエット目的」で使われているとの報道があったという。健康な人が治療薬を大量に使うことになれば、本当に必要とする患者に薬が届かないといった事態にもなりかねない、「コンプライアンス」問題である。薬を適切な患者に届けることは、まさに医療関係者や医薬品関係者にとって非常に重要な法令順守である。💊👦👧🧑‍🦯👩‍🦯⚡️👚👔🧤💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:顧客の目利き力、ロングセラーの必要条件」から 

2023.11.17  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:顧客の目利き力、ロングセラーの必要条件」から

作り手のこだわりが顧客の目利き力を高め、さらに作り手の腕を上げる

コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授・英スターリング大学訪問研究員)は、行商、店舗販売などの歴史を振り返って、小売と顧客の関係で特に顧客の目利き力について考察している。

○ロングセラーブランドにするには顧客に正当に製品評価してもらう力を共に養う必要がある

 横山教授によれば、顧客が商品の品質を見極める「目利き力」は現代のマーケティングでも重要な要素だという。歴史的にみると、

  • 行商人による購買:目利き力は極めて重要。悪い品質の商品を掴ませれてもクレームする相手がいないためである
  • 店舗販売:顧客の目利き力はそれほど重要でなくなっていく。同じ顧客に繰り返し販売する必要があり、売り手は商品の評判を気に掛けねばならないからである。買い手は、以前より安心して買い物ができるようになった
  • 小売チェーン店の勃興:顧客は一段と安心して買い物ができるようになった。チェーン店は管理のコストを下げるために、基本的に自社チェーン店で同じ価値を提供することに徹する。必然的に、売られる商品の品揃えや品質はどのチェーン店でも同じになるように標準化され、顧客は一定の品質の商品を購入できるようになった。
  • 大手スーパーマーケットの展開:一部の例外を除き、顧客はそれほど商品の品定めする必要がなくなった。だが、例外は、生鮮食品、特に農産物や海産物である。この時点で顧客は目利き力が必要となる

と変遷してきた。小売だけでなく製造メーカーも標準化された製品を市場に送るために、いかに長寿命の製品として顧客に認知してもらうかが重要で、そのためには顧客に自社製品の価値を正確に評価してもらう必要がある。これはロングセラーブランドを生むための必要条件だと横山教授は指摘している。作り手のこだわりが顧客の目利き力を高め、それが作り手のこだわりを正当化するというサイクルができる。このサイクルこそ、グローバル化の時代で日本が独自性を維持するキーだと横山教授は示唆している。📱🧺🛒🏪🎁🍌🧅🥬🌽🍅🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵