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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:脱『複合経営』、次の候補は」から

2022.1.14  日経産業新聞の記事「眼光紙背:脱『複合経営』、次の候補は」から

東芝とソニーの違いは

 コラムの著者が、2021年に東芝が会社を3分割する方針を示した時、一部は好意的に受け取られたが、所謂、物言う株主であるアクティビストから相手にされず結局解体するに近い状態になっていると述べている。

○次の候補はまたも電機メーカー

 コラムの著者によれば、ソニーの場合は異なっていたと言う。海外株主から上場金融子会社の完全分離が求められたが、逆にこの子会社を非上場化しアクティビストの口を封じた。企業価値が事業の価値を足し合わせたものより小さい「コングロマリット・ディスカウント」は複数の事業部門を持つ多くの企業なら抱えている課題である。

株主が期待する収益力を発揮しているかで問題になるかどうかの判断になるという。東芝の場合は、どの部門も収益力が期待に沿っておらず、ソニーの場合は収益力が該当する子会社にあったために問題視されなかった。つまり、儲かっている事業部門がないといけない。

コラムの著者は、次の候補はパナソニックだという。家電、照明、部品など手広いがシェアトップは白物家電ぐらいで他は2位以下だという。成長の壁にぶつかったパナソニックは21世紀に入り5つの上場子会社を非上場化を試みて浮上を図ったが、時価総額は伸びす、ソニーの後塵を排している。

社員は優秀で忠誠心も高いし、優れた製品を作っているのに収益が上がらない。やはり経営手腕の差であろう。💊🚗🚀⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:上げ底容器と顧客の関係、期待とのギャップに注意」から 

2022.1.14  日経産業新聞の記事「横山斉理の目:上げ底容器と顧客の関係、期待とのギャップに注意」から

売り手と買い手の関係の作り方に関係

 コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、最近は余り見なくなった上げ底容器であるが、それで商品が売れる場合とそうでない場合は売り手と買い手の関係にあるという。

○企業努力とは別に生活者は商品の印象を形成し自由に意見を述べる時代

 横山教授によれば、上げ底容器は底が上がっており容量を多く見せたり、商品の見栄えを良くする売り手側にメリットのある一方、買い手には容量や品質を誤認するケースもあるため不評で「騙された」と思われるデメリットがあるという。

なぜ、このようなことが起こるのか。それは、売り手と買い手の関係が、大きく分けて2つあると言う:

  • 交換パラダイム:1回限りの売買を前提にしている。露天商や行商、観光地のお土産物店の基本ロジック。出会いは1回なので売り手は一回売買で大きな利益を得る必要があり、そのために正当化され黙認されている。つまり上げ底容器でも交換パラダイムでは許容される場合がある。
  • 関係性パラダイム:継続的な売買を前提にしている。定期購入や日常的に買い物をするスーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの基本ロジックである。継続的な売買であるため双方が取引に納得している必要がある。上げ底などの信頼を裏切る行為は避けねばならない。顧客に失望されると、長期的な関係が崩れてしまうからである。

関係性パラダイムの場合は長期的な継続的売買を維持するために顧客の期待を管理する必要がある。顧客満足あるいは不満足は期待とのギャップであり、内容を伴わない期待を生活者に抱かせるのはかえって売買関係を悪化させるからである。今日、期待の管理はマーケティング戦略としては重要である。現代社会では売り手の企業努力とば別に顧客は商品に対する印象や評価を作り、SNSなどで自由に意見を発信していく。上げ底は、SNSが普及した社会では、普及前に比べ大きなリスクを伴っている。さらに交換パラダイムであっても悪評が立てば厳しい状況に陥るため注意が必要である。😷🛒🧺🦠🖋🔑🚕🚗🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🗒📕happy01🌏🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:コロナ禍のQOL、娯楽が豊かさ支える」から 

2022.1.7  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:コロナ禍のQOL、娯楽が豊かさ支える」から

宅配便は生活の豊かさを支えるインフラ

コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、娯楽は心の豊かさを育むもので、不要不急ではないが、コロナ禍では生活の質(QOL)で重要な要素であることがクローズアップされたという。

◯在宅勤務や「おうち消費」で変わった生活スタイル

 小野教授は、サービス産業生産性協議会のJCSI(日本版顧客満足度)調査を使ってコロナ禍で変わった生活スタイルい関連した娯楽について考えている。

娯楽や宅配便はコロナ禍でQOLに貢献するものとしてJCSIがともに上昇している。スマホ決済もキャッシュレス決済で利便性が高く非接触で活用できることからポイントが高い。

一方、逆にコロナ禍でJCSIを低下させているものもある。フィットネスなどで、健康や美容はQOLを高めるはずが、営業自粛や感染対策の面で制約が多い中通ったり、運動できなかったことの影響もあると思われる。

テレワークや巣ごもり需要で生活環境やスタイルを見つめ直す機会が増えた。限られた機会の中で外食や買い物、映画に出かけ、旅行や帰省することがどれだけ生活の豊かさを実感することにつながるかを知る機会となった。

商品・サービスに対するユーザーの評価は、おいしさ、利便性などといった具体的な品質・性能やコストパフォーマンスだけでなく、所有・利用する体験から得られる効用にも関わる。自分の生活でどのような意味を持つかといった、より抽象的で包括的な評価のモノサシがあることを示唆している。🏬🏪🍔☕️🍣🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡📶🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:テレワーク中の間食、『かむ』ことで仕事に集中」から 

2021..12.24  日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:テレワーク中の間食、『かむ』ことで仕事に集中」から

リモートワークという新しい働き方に提案する新製品

 コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が今回取り上げているのはカンロの「キャンデイタイム」の企画開発である。

◯リモートワークでの悩みに対応

 高岡教授によれば、同製品はシーンに合わせて「かむ」「溶かす」「なめる」とさまざまな楽しみ方に対応しているという。仕事とプライベートの気持ちの切り替えに効果的だとしている。

約1年前に社内のコンペティションで通り開発に進んだという。新型コロナウイルスの感染拡大で働き方がリモートワークに変わる中で、「自分の時間管理」「仕事とプライベートの区別」を考え苦労する人が増えた。アンケートを実施すると、集中力を維持したい時や仕事のオンオフを切り替えたい時に、スナッキングをすると言う人が多いことがわかった。

スナッキングとは適度な間食のことで極端な空腹を抑える反動による食べ過ぎを防ぐ、近年のダイエットの一種として注目されている。とくにリモートワークのときは「かむ」商品への需要が多いことがわかった。またカンロ社内にかみやすい飴をつくる技術があったことからオンオフを切り替えるキャンディの開発に繋がったという。

リモートワークという新しい働き方によって生む出された「切り替え」ニーズを巧みにとりこんだカンロの商品開発はライフスタイルにそった提案型と言えそうだ。🍭👔🗒🎁🚚☕️🍮🖥🍶😷🦠🏢🗒🏪🏢💡🔎⚡️happy01🌏🏡👝📦🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:規格の変更と主役争い、EVへの対応が焦点に」から

2021.12.17  日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:規格の変更と主役争い、EVへの対応が焦点に」から

遅れをとったトヨタの逆転なるか

 コラムの著者 三浦 俊彦氏(中央大学商学部教授)は、ガソリン車で雄であるトヨタが必ずしもEVではそうでない危険性をもっていることを示唆している。

◯VHSのビクターとベータのソニーの事例

 三浦教授は、地球温暖化対策として脱炭素への動きは自動車のガソリン車からEVなどへの移行が必須であるという。この移行は規格が変わることを意味しており、これまでのトップシェアの企業がそのまま移行しても地位が変わらないとは言い難いという。

規格が変わることは、主役が変わることも多い。例えばビデオデッキの規格VHSを握っていた日本ビクターは、規格が8ミリに移行する中で、ソニーに再び逆転されたケースがある。従来、規格のトップはそれで儲けているので、新規格への対応が遅れることが多いからだ。

イノベーション研究では、まずプロダクト・イノベーションの競争が起こる。その結果、ドミナント・デザインが確定する。その後に規格内でにプロセス・イノベーションが続き、商品の小型軽量、安価が進むとされる。

トヨタ自動車は、ガソリン車というドミナント・デザインの下、PDCAでプロセス・イノベーションを繰り返して起こし。世界の市場を席巻した。だが、ガソリン車でエンジンに強みがあるトヨタはこだわりの余り、EVという新規格への対応が遅れてしまったという。

欧州ではガソリン車の新車販売を禁止し、中国も環境規制を強化している。世界の2020年でのEV販売の上位は米欧中の企業で占められてしまった。さらに、日本は米欧中とは異なり国策としての政府の援助も大きくない。この出遅れが国内の自動車業界だけでなく、日本経済の浮沈にも影響するだろう。👚🚗📰✏️🗒🍷💻🏢⚡️📖🎓🔎🌏happy01🇯🇵🇺🇸🇨🇳🇩🇪