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【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:マーケティングを忘れた?飲食業界」から

2018.3.27  日経産業新聞の記事「眼光紙背:マーケティングを忘れた?飲食業界」から

新市場開拓と社会のトレンドをつかんだ方策か

 コラムの著者は、政府が閣議決定した受動喫煙対策を含む健康増進法改正案で飲食店での喫煙問題の顛末についてふれている。

◯政治の潮目がかわれば厳しい事態にも

 改正のポイントは、飲食店は原則禁煙だが、客席面積100㎡以下の店や個人経営店では例外。厚生労働省の推計では、半分超の店が「例外」になりうるという。新規開業する店は例外としないという。

どうも自民党たばこ議員連盟の抵抗で緩和されたという。中小店の保護とは言いつつ、コラムの著者は、保護とは反対になると推測している。

喫煙可となればオフィスの喫煙室状態で、煙が充満し、愛煙家にとっても不快な場所となりうる。しかも禁煙する大型店に客は流れ、残る愛煙家は、長っ尻で注文もしてくれないので利益も薄くなるという。マーケティングの定石である、新市場開拓と社会のトレンドを無視したことで、厳しい状況に陥ることになるとみている。

たばこ農家の保護も政治の潮目がかわればあっさりと見捨てられる可能性も有る。🚬🍴🏢🔍💡⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:『ウィキペディア』信頼性向上、ネット上の新たな知財に」から

2018.1.26  日経産業新聞の記事「TechnoSalon:『ウィキペディア』信頼性向上、ネット上の新たな知財に」から

知的財産は人類の共有のものであるべき

 コラムの著者 筒井 泉氏(高エネルギー加速器研究機構准教授)は科学の疑問で定評ある参考文献を調査したが、必ずしも理解しやすいものでなく一部誤謬もあったが、これに対して、質量ともに向上したウィキペディアの価値について触れている。

◯不特定多数の利用者が無償の形で非営利事業の特徴を上手く利用

 筒井氏はいわゆる調べもので、多くの参考文献を見たが、意外に説明が難解で、しかも誤謬があったという。一方、試しにウィキペディアで調べて見たが、その内容が極めて正確で分かりやすく、また関連項目との相互参照もされて、その参考書よりも優れものになったことに驚いたという。

著名な学者の著書よりも少なくとも公平さや理解しやすさで勝っていたことで、アカデミックな世界の学者や学生も使えるレベルにある。確かにウィキペディアの発足当初は、質、量とも問題があり、過度に内容を信頼しないように警告し、論文やレポートには使わないように指導してきた。それが10年間で、質、量とも改善され、記事によっては十分に信頼におけるものになってきている。

ウィキペディアのように、不特定多数の利用者が無償で参画する非営利事業では、

  • 信頼性
  • 名誉毀損
  • 著作権侵害

が生じやすい。しかし、

  • 内容の改善がしやすい
  • 誰もが関与できる
  • 常に改訂され続ける

といった大きな長所もある。ウィキペディアも人類の知財として、社会の利害衝突から出る諸所でおこる課題を乗り越えてもらいたいと筒井氏は希望している。🔎🎓👓⚡️🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:言語力の育成、読書や作文を通じて」から 

2017.11.10  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:言語力の育成、読書や作文を通じて」から

シニアの活用も

コラムの著者 関沢 英彦(発想コンサルタント)は、博報堂生活総合研究所や全国学校図書館協議会の調査などから小学生などの読書傾向から言語力向上の課題についてふれている。

○多読者と不読者の二極化とその要因

  読書週間に関連して深沢氏は、小学生の読書傾向について調査した。博報堂生活総合研究所や全国学校図書館協議会の調査などから、1か月の平均読書冊数は小学生4年生から6年生で11.4冊、中学生は4.2冊となっている。一方で、1か月に1冊も読まない「不読者」は2000年半ばまで減少傾向であったが、その後改善していないという。多読者は20年間で確かに大きく伸びたが、不読者は横ばいで、多読者と不読者の二極化が進んでいるという。

読書は言語力を高める基本である。幼児では思っていることをすべて話すが、やがて伝達のための言語と思考のための言語に分化するという。読書は、言語を内面化して思考を深めるために重要な役割を担う。

問題は二極化した背景である。子供の貧困率の上昇が問題化した時期と二極化の時期が重なっており、経済的な格差が家庭での教育基盤を崩し、読書習慣の無い子供たちを増やしているようだ。

各自治体は、経済的な支援を行ってはいるが、その際に地域の退職者が読書や作文を通じた言語力支援をしてはというのが関沢氏の提案である。費用も掛からず、思考力を高めるには効果的な提案でもある。🏫📚💻🌍happy01


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:学生リポートの右傾化の理由」から

2017.6.14    日経産業新聞の記事「眼光紙背:学生リポートの右傾化の理由」から

SNSなどで右傾化の記事が参考に

コラムの著者は、私大の教員が学生にアジア情勢のリポートを課題に出すと、右傾化した論調ばかりとの嘆きを聞いたという。

◯ネットの口コミで広がる参考文

米グーグルなどの検索エンジンの上位にのるためのテクニックが、必ずしも良き記事ではなく、届けやすく歯切れのよい記事である場合が多い。

私大の先生が課したレポートもネット検索での上位にあり、内容はともかく多くの参考になっていると思われる記事から取り上げていることから生まれているという。先生が指摘したのは、とあるメディアの存在。「明確な報道姿勢」を売り物に、確かに内容は歯切れが良く、解りやすい。学生は、この記事をネット検索などで取り上げ、それをSNSなどで「この記事が参考になるよ」とクラスメートに口コミを行えば、次第に拡散し、同じような内容のリポートが量産されるというわけである。元は、記事の読み方にあるので先生の指導が不十分だといえばおしまいだが、メディア側にも問題はないか。

新聞記事など既存メディアでは、短縮名などの関係でネット検索などでは出てこないで埋もれている。検索エンジンの最適化などは、新メディアでは行われるが、既存メディアではそうではない。記事の内容より、検索数や論調でされるところが、既存メディアもふくめ学べねばならないだろう。💡📖📲🌍😃


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「風向計: 音声認識、マーケティングの世界広がる」から

2017.3.14   日経産業新聞の記事「風向計: 音声認識、マーケティングの世界広がる」から

「モノ」にコンテクストを加え新しいブランド体験を作る

コラムの著者 広田 周作氏(電通コミュニケーション・プランナー)は、PCやスマホの枠を越え、今や家電や自動車、広告看板などに音声で受け応えすることで新しいコミュニケーションや体験で変化することについて語っている。

◯マシンが人間の話し言葉を解析し、意味を汲み取り、最適な返事をするサービス

マーケティング的にもこれまでのコミュニケーションが、紙(広告、新聞紙)、ラジオ、TV、インターネット広告と変わってきたが、今は人工知能(AI)を使った音声認識が現実に利用されるようになってきた。

これまでのPCあるいはスマホが情報の接点であったものが、家電や自動車、街中の電子看板といったものにまで広がっている。米アマゾンが提供し始めた、音声認識サービスは「アレクサ」が米国家電見本市(CES)でも話題となった。米フォードはアレクサと自動車のダッシュボードをつなぎ、運転中に視線をモニターに奪われることなく、検索したり、様々な操作が出来ることを示した。

さらに商品に関連した携帯アプリを設定し、話しかける「コト」で商品の「モノ」に情報を与え、新しい価値を生み始めているという。コミュニケーション手段が増えたことで、マケッターにとっては、顧客に喜ばれる企画を考えるチャンスが増えているという。📞🎤💡happy01