【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目;縄張り行動、他の顧客に影響も」から
2018/06/11
2018.6.8 日経産業新聞の記事「小野譲司の目;縄張り行動、他の顧客に影響も」からから
迷惑行為を以外に縄張り
コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、日本版顧客満足度指数の調査を見て、他のお客さんのマナーについての結果から、企業のマーケティングの展開の仕方を示唆している。
○縄張りを適度に認めるマーケティング
レストランやカフェでは、見ず知らずの人々が同じ空間で食事や喫茶をし、時間を過ごしている。このような集合的なサービスの満足度の評価は、サービスの品質以外に、同じ時間と空間を共有する他の顧客の振る舞いからも影響を受けると、小野教授は説明している。
同調査で、「他の顧客のマナーが良いか」に対する回答を業界ごとに集計してみたという。新幹線やLCCは、横ばいで推移。コーヒーチェーンや近郊鉄道は低下傾向。テーマパークも変動はあるが、低下傾向だという。日本人のマナーが悪くなったのか、訪日外国人観光客の急増で日本人に回答が影響をうけたのか?
ここでいうマナーの悪さは2つあるという。1つは「迷惑行為」であり、企業としては排除すべき内容である。一方、「縄張り(テリトリー)行動」があるという。人や動物は、自らの目的を達成するために、場所や事物を所有する、あるいはコントロールしたいという行動をとるという。空席に荷物をおくマーキングもそれで、サービスにおける縄張りだという。これは企業にとって悪いことではない。縄張り行動は、ヘビーユーザーが取りやすい行動という研究もあり、リピーターをふやしたい企業にとっては重要な行動である。問題は、縄張りが行き過ぎると、他の顧客が使う空間を制限し、新規客を獲得する機会損失を起こすという。この適度なコントロールがマーケティングには必要だ。🎓📖☕️🏢🏨💡⚡️🌍