【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:高級食パンブームの裏側、社会の咀嚼力低下」から 

2021.6.4  日経産業新聞の記事「関沢英彦の目:高級食パンブームの裏側、社会の咀嚼力低下」から

噛むことを遠ざけることが不健康、経済の不安定につながる!?

 コラムの著者 関沢 英彦氏(発想コンサルタント)によれば、高級食パンの背景に日本の大きな課題が隠れていることを示唆している。

◯「もちもち」「ふわふわ」「しっとり」から「かりかり」「がりがり」「ぱりぱり」へ

 関沢氏によれば、「もちもち」「ふわふわ」「しっとり」が高級食パンのブームを評した言葉だという。しかも、パン食がコメ食を上回った1980年代の食事における咀嚼回数は戦前の半分以下であったといった調査結果もあったという。うまくかめない幼稚園児の問題も報道された。その後も、軟食化はどんどん進んでいる。咀嚼とは、奥歯で食物をすり潰し、唾液と混ぜて嚥下(飲み下し)しやすい固まりにすることで、顔・顎・舌の筋肉を複雑に動かす運動である。

高齢化も軟食化の原因でもある。厚生労働省「歯科疾患実態調査」(2016年)でも高齢での残存する歯の数は増えたが、歯の本数の減少に伴う咀嚼力は低下しているという。食の好みという「時代変化」と高齢者の「加齢変化」が日本社会全体の咀嚼力を落とした。

食の多様性(フード・ダイバーシティ)という考えが提唱されているが、

  • 多様な自然:環境を保つことで食材が豊かになる
  • 多様な文化:文化の違いで食材を供給する必要が出てくる
  • 人間の多様性:食べる人の好みへの対応

と、多様な食材が手に入ることは実は健康につながることになる。「もちもち」「ふわふわ」「しっとり」から「かりかり」「がりがり」「ぱりぱり」まで、食材の硬軟を問わない十分な咀嚼力が経済も含め日本の食文化には必要かもしれない。✋🕠💪🏃‍♀️📺📶💺💻🏠👧👩😷🦠❤️🌍happy01🌎🇯🇵💡🌍🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「いいモノ語り:創味食品のハコネーゼ、ゴミ出さないメッセージ」から 

2021.6,2  日経産業新聞の記事「いいモノ語り:創味食品のハコネーゼ、ゴミ出さないメッセージ」から

イタリア語風と思いきや機能を説明するネーミング

 コラムの著者 岩永 嘉弘氏(日本ネーミング協会会長)は、創味食品の商品のネーミングについて述べている。

○映画「ローマの休日」を使って

 岩永氏によれば、明石家さんまさんとオードリー・ヘップバーン?が登場する映画「ローマの休日」の1シーンを紹介して、同社の商品名についてのアピールについて語っている。

嘘をつくと手が抜けなくなってしまうという遺跡の口に、手を突っ込んで明石家さんまさん(映画ではグレゴリー・ペック)の消えた手にヘップバーンが驚くシーンがCMに登場。うっそだよと、さんまさんが手を出すと、同社の「ハコネーゼ」が握られ、ヘップバーンが抱きつくというお話。

さて、このCMの舞台であるイタリア語風のネーミング、ハコネーゼ。ネーミング通りと思いきや、全然ローマもイタリアも関係なく、「箱がない」というれっきとした日本語。たしかに商品はパスタでイタリアではあるが、大事なメッセージポイントは、「箱がないから「ハコネーゼ」と言うわけ。つまり、パスタのレトルト食品で、箱がないからそのままレンジに入れて調理できる機能を示したものであるという。エコ商品であり、商品名であるという美味い(上手い?)演出であった。🍽🍝📗🦠😷🖥👧👦🛌👧🏢🕛📈🏢💡⚡️🌍happy01🌳🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:経営の本質は変わらない」から

2021.5.21   日経産業新聞の記事「SmartTimes:経営の本質は変わらない」から

こだわりや思想が唯一無二のビジネスモデルを創造

 コラムの吉井 信隆氏(インターウォーズ社長)は、コロナ禍で厳しい飲食業界で、創業者の「おいしさの追求」から生まれた唯一無二のビジネスモデルで底力を見せる外食チェーン「ピエトロ」について考察している。

○1軒のレストランから上場企業にまで押し上げた起業家精神

 吉井氏によれば、多くの企業が苦戦しているコロナ禍で、昨年5月ららぽーと豊洲でレストランの新業態「PASTA & TAPAS PIETRO」を開店させ、子供連れのファミリーや若い女性で賑わい、独自戦略の力を見せているのが、ピエトロである。

同社はレストラン運営とドレッシングを製造販売するビジネスモデルをもつ。このビジネスモデルは創業時、パスタが茹で上がるまでの時間に出したサラダのドレッシングが美味しいと評判となり、野菜嫌いの子供もきれいに平らげてくれると、顧客の希望でドレッシングを販売したのがきっかけであったという。以来、ピエトロのドレッシングで野菜嫌いを直し、「健康を考えること」がテーマとなった。レストランでのドレッシングの売れ筋をマーケティングに活用し、ドレッシングメーカーとして経営を一方で支えている。

創業者の故 村田邦彦氏が、

「『おいしい』の一言がピエトロのすべて。何度も言われたい。お客様を感動させきらないと、ブランドというものはできない」

と語った起業家精神が練り上げた「おいしさの追求に磨きをかけていく戦略」は創業40年を迎える同社にとって今も変わらないと言う。本質を守りながらも常に進化し続ける精神は未だ変わらない。この創業者のこだわりや思想が、唯一無二のレストランとドレッシングのハイブリッド型ビジネスモデルを創造することとなった。🫑🥒🥕🍅🍽📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「小野譲司の目:店内飲食の顧客満足度、テイクアウト対応も影響」から 

2021.5.21  日経産業新聞の記事「小野譲司の目:店内飲食の顧客満足度、テイクアウト対応も影響」から

コロナ対策は顧客のロイヤルミルクティーとして「貯金」

 コラムの著者 小野 譲司氏(青山学院大学経営学部教授)は、前回に引き続き2009年から毎年継続して行われてきたJCSI(日本版顧客満足度指数)の2020年11月〜12月の調査を元に飲食店でのコロナ対策に対する顧客満足度の評価について述べている。

◯テイクアウトやデリバリーはコロナ対策の一時凌ぎではなく高い顧客満足度を得るチャンス

 小野教授は、前回に引き続き、JCSIを元にコロナ禍前後で市場環境の様変わりを経験したサービス業に対して顧客心理の変化を追跡してみている。今回は飲食店の時短営業や休業要請といった営業自粛が続く中で、テイクアウトデリバリーといった非接触の形態での飲食の提供を行う際に顧客がどのような評価をしているかを調査している。

まず、調査対象になった大手チェーン店の企業・ブランドは軒並み19年度よりもスコアを上げた。さらに飲食業をセルフサービスとテーブルサービスに大別した場合、店内飲食が中心のテーブルサービス業態の方が、感染対策や非接触チャネルによる顧客経験への影響が大きい。ファストフードやカフェなどセルフサービスを主体とする業態は、従来のテイクアウトやドライブスルーでの需要があり、店内飲食と比べて満足度の目立ったパタンは顕在化しにくい。

一方、テーブルサービス業態では、テイクアウトやデリバリーでの店外利用が半数を占める人々の方が、店内利用よりも顧客満足度が低いという。ただ、詳細にライトユーザー(年間2〜3回程度の利用者)やヘビーユーザー(年間6回以上の利用者)に比べて、ミドルユーザー(年間4〜5回程度の利用者)で特徴がでるという。ミドルユーザーにはテイクアウトやデリバリーといった非接触チャネルでの対応の方が顧客満足度を上げる効果が認められるという。こうみると、テイクアウトやデリバリーをコロナ禍の一過性のサービスとみないで、顧客の利用機会を拡大し、ブランド・ロイヤリティーの高い顧客維持、育成の一手段と見ることもできると、小野教授は期待している。🍜🍺🍞🍽😷🦠📱💻📒🛒🎓💳⚡️🌍happy01💡📶🇯🇵


【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「トレンド語り:ビーガンの生き方、動物愛護が背景」から 

2021.5.19 日経産業新聞の記事「トレンド語り:ビーガンの生き方、動物愛護が背景」から

ビーガンは70年以上前に欧州で誕生した食生活

 コラムの著者 栗坂 秀夫氏(パシフィックデザインアソシエーツ代表)は、完全菜食主義者、ビーガンについてそのライフスタイルについて語っている。

◯動物を含めたハッピーな世界に

 栗坂氏によれば、ビーガンとは野菜を中心とした菜食主義者はベジタリアンとして知られているが、ビーガンはその1つで70年以上前にヨーロッパで生まれた食生活だという。最近日本でもビーガンレストランを見かけるようになった。

ビーガンとは動物を虐待するような人々の食生活やそれに伴う社会のあり方を変え、動物を含めた世界がより良いものになることを目指す人々のライフスタイルだという。

人々の食生活の多様化により、ビーガンは、コロナ禍であっても今後緩やかに伸びていくと言われている。その愛好家は根底に動物愛護の精神があるように見える。

野菜や果物をたくさん摂食する人は、糖尿病、がんなどの予防や治療に効果があるとされるが、自然環境を保護する効果も認められるという。日本はすでに長寿国であるが、ビーガンが増えると、健康や長寿を併せ持つ国になるだろうと、栗坂氏は期待している。🍜🥢🍽🌾🥬🥕🍞🐱📶📺🦠😷🍲🍵🏢📶📺🏢💡⚡️🌏happy01📂🌍🇯🇵