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【ヒット商品のネタ出しの会】 日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:AIは自由の敵か友か」から

2024.11.23  日本経済新聞の記事「FINANCIAL TIMES:AIは自由の敵か友か」から

「消極的自由」と「積極的自由」の妥協案を損なうAI

コラムの著者 ジョン・ソーンヒル氏(FINANCIAL TIMES イノベーション・エディター)によれば、相反する価値観をめぐる論争で、利害の調整を行なってきたのは裁判所の決定で、AIはその妥協案も提示させない影響があるという。

○AIは使い方次第で自由の敵にも友にもなれる

ソーンヒル氏は相反する価値観をめぐる論争の事例として、2年前、米MSGエンターテイメントが運営するニューヨーク市の大型アリーナ、マディソン・スクエア・ガーデンで実施した「弁護士の入場禁止措置」である。

米MSGエンターテイメントはAIを活用した顔認証技術で、自社との係争に関わる事務所の弁護士を特定し、コンサートやバスケットボールの試合への入場を禁止した事例である。弁護士らは同社に対して訴訟を起こし、ディストピア的だと糾弾した。しかし、全ての人が当該弁護士に同情する訳ではないという。つまりAIのようなテクノロジーの活用が、商業的利益や個人の不満、市民権を巡る厄介な論争の火種になりかねないとソーンヒル氏は指摘している。

また、このように相反する価値観をめぐる論争にテクノロジーが加わっただけだともとソーンヒル氏は指摘している。セキュリティーとプライバシー、私益と公益、個人の自由と集合的利益を巡る論争は、いまは裁判所が利害を調整している。これらの論争は英哲学者アイザイア・バーリン氏が「消極的自由」と「積極的自由」と呼んだ概念で解釈されている:

  • 「消極的自由」は外からの妨害や制約がない自由
  • 「積極的自由」は自身が主体性を発揮して人生の主導権を握ることができる自由

だという。この2つの自由は両立が難しく、同じ尺度で測ることができない。そこで、不完全ながらも妥協案で手を打ってきた。AIの普及による懸念は人間の主体性を奪い、こういった妥協を許さない、あるいは妥協案を作ることを損なうことだと言う。だが、AIが人間の主体性を損なわず、人間の意思決定を強化するように設計もできるはずである。このように、AIは使い方次第で自由の敵にも友にもなれるとも言える。🧑‍⚖️⛹️‍♀️🏀🎹🎵📰📺💬👦👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇺🇸

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