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2024.10.22   日本経済新聞の記事「やさしい経済学:ソーシャルメディアの光と影(7)、データが支配する巨大市場」から

消費者の関心を奪い合うアテンションエコノミーという巨大市場

コラムの著者 佐々木裕一氏(東京経済大学教授)は、前回に引き続きソーシャルメディア事業者が儲ける仕組みについて語っている。

○現在はテクノロジーとデータによる「新しい封建制」時代

佐々木教授によれば、「新しい封建制」は、中世の封建制が土地と農業が基盤であったように、ソーシャルメディアの時代ではテクノロジーとデータで基盤を作っていると、ショシャナ・ズボフ名誉教授(米チャップマン大学フェロー)が名付けた。巨大テック企業がネット経済を牛耳っているからである。

巨大テック企業やソーシャルメディア事業者の儲けは、広告宣伝費が主で、2023年10月〜12月の四半期では米Googleの親会社のアルファベットとメタ(旧Facebook)の2社だけで約1040億ドルの広告収益を上げている。このような企業は、多くの利用者に広告を見てもらうために、利用頻度を上げ、長時間そこに止まらせる戦略を持っている。仕組みは検索連動広告の登場で誕生し、大規模データベースを用いて閲覧時に自動で広告を表示する。多くの広告は、個人の属性や状況に合わせたものとなっている。「情報が余剰化すると関心が希少化する」とノーベル経済学賞を受賞したハーバート・サイモン氏が予見した。実際、その予見は的中し、希少となった我々消費者の関心がどこにあるのかを奪い合う、アテンションエコノミーが生まれ、巨大市場となった。

木のような巨大テック企業の経済を握るような行為に欧州でを中心に規制的な対応が進んでいる。2018年施行の一般データ保護規制(GDPR)では、個人データを扱う厳格なルールが定められ、利用者をコントロールして欺く可能性を持つデザインも禁止された。また、公正な競争市場を確保する観点から、デジタル市場法(DMA)が2023年に施行された。日本国内でも事業者の自主規制だけでなく法的な規制も進める方針が、総務省などが打ち出している。🛜💬📱👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍happy01🇯🇵🇺🇸

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