【ヒット商品】ネタ出しの会 日本経済新聞の記事「春秋:『未完で生まれて未完で生きて、未完で死ぬ。これでいいのではないか』」から
2024/04/30
2024.4.30 日本経済新聞の記事「春秋:『未完で生まれて未完で生きて、未完で死ぬ。これでいいのではないか』」から
建物を未完のままで「完成させる」アイデア
「未完で生まれて未完で生きて、未完で死ぬ。これでいいのではないか」といったのは、当時33歳の前衛のグラフィックデザイナーであった横尾忠則氏である。コラムの著者は、1970年に開催された大阪万国博覧会に反対していた横尾氏の苦肉の策について触れている。
○若手の前衛グラフィックデザイナー横尾忠則氏が手がけたパビリオン
コラムの著者によれば、横尾氏は大阪万国博覧会に反対でったと言われている。戦時中の国威発揚に芸術家が利用され、いかなる国家の事業にも加担しないと誓った人も多かったという。横尾氏も参加は承諾したが、テーマである「人類の進歩と調和」は受け入れがたかったという。
何とかこの反抗を示したい。任された「せんい館」の構想で、建物を未完のまま「完成させる」というアイデアであったという。工事の足場を残し、建築のプロセス自体をそのまま作品として披露する。当時問題であった日米繊維交渉で忙殺されていた東洋紡会長、谷口豊三郎氏に横尾氏は直談判し、この計画の実行を説得して、プロジェクトを実現させた。
今見ても手がけたパビリオンは格好がよい。スキーのジャンプ競技で使われるスロープ状の屋根から、真っ赤なドームが見える。足場を模したパイプの上にヘルメットを被った作業員の人形が何体か立っているという。まさに未完の美であった。
当時は「予算がなくなったから放置された」などと揶揄され散々であったという。どうやら、来年4月に開幕する大阪・関西万国博覧会の準備も遅れており、間に合うのかと心配されていることと重なって見える。だが、昨年横尾氏は週刊朝日に、人間は「未完で生まれて未完で生きて、未完で死ぬ。これでいいのではないか」と記していた。👷⛑️✒️📕🧑⚖️👩👨💬📻⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵
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