【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:テクノロジーの再興」から
2023/11/03
2023.10.31 日経産業新聞の記事「新風シリコンバレー:テクノロジーの再興」から
新技術は脅威ではなく自己変革を促し顧客に本当の価値を届ける契機に
生成AIの普及で人間の仕事がAIに奪われ、既存の業界に破壊的な影響を及ぼすと一部脅威論があるが、コラムの著者 小松原 威氏(WiLパートナー)は、それは今に始まったことではないという。例えば、アマゾン・ドット・コムによる書店ビジネスの破壊がある。しかし、そんな書店業界に復活の兆しがあるという。
◯英米の大手書店の復活劇
小松原氏によれば、復活劇が始まったのは、米国最大の大型書店チェーンのBarnes & Nobleである。Barnes & Nobleは1886年に創業され、20世紀に繁栄を極め、2008年はピークであった。その後アマゾン旋風で、150店舗閉鎖、大きな損失を出して、当時株価も80%以上下落した。2011年大型書店チェーン2位のボーダーズも経営破たんした。
しかし、2019年にヘッジファンドが買収後、英国大手書店チェーンを経営していたジェームズ・ドーント氏がCEOに招聘され復活劇が始まった:
- 画一的なものではなく約600の独立した地元の書店のように自主性を与えた。
- 本社主導の大量仕入れ・大量販売をやめた。
- 出版社から宣伝費を受け取って店内の最も目立つ場所に宣伝用の書籍を積むこともやめた。
- 店の店員がおすすめする本を店頭に置いた。
- アマゾンはあえて競合ではなく、読書文化を広げる存在と捉え、書店は気軽に店で読みたい本と出会い、友人や家族と過ごすコミュニティーの場所と位置付けた。
新型コロナウイルスの感染拡大で読書ブームも追い風となって10年以上にわたって店舗を閉鎖していたBarnes & Nobleが2023年には新店舗を30店舗開いた。
独立系書店の販売を支援するオンライン販売のマーケットプレイスを提供するBookshop.orgもデジタルとリアルの店舗を結びつけ、販売に寄与している。
このように、新たなテクノロジーの出現は脅威ではなく、自身を変革し、本当の提供価値を顧客に提供できるチャンスにもなる。🏬📕🔍👚👔💬👩👦💵📶📈💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏🌏💡🔎🇺🇸🇬🇧🇯🇵
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