【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「SmartTimes:日本のVC、進化が必須」から
2023/01/04
2022.12.26 日経産業新聞の記事「SmartTimes:日本のVC、進化が必須」から
日本の機関投資家が国内のVCに投資してこなかった理由とは
新年あけましておめでとうございます。今年もこのコラムをお楽しみください。
昨年は日本のW杯での活躍で国内も世界も熱くなったが、コラムの著者 榊原 健太郎氏(サムライインキュベート代表取締役)の業界、VCでは未だ米国にも後追い状態で、少なくとも追いつきたいという。なぜ、米国と日本ではこれほど差があるのかについて語っている。
○米国の後追いから追いつきへ
榊原氏によれば、W杯のランキングと同様に世界の企業のラインキングは時価総額となるという。W杯の出場国枠と合わせて32位以内に2022年11月時点での日本企業が入っているかを調べると、残念ながら1社も入っていないという。1989年(平成元年)にはトップ500の7割を占めた日本企業が今は全く入っていないということに危機感を持たねばならないという。
2015年のスタンフォード大学とブリティッシュ・コロンビア大学の教授らによる調査によると、米国のVCと上場企業の関係が興味深いという:
- 米国で1974年以降の上場企業の42%がVCから資金調達を実施
- その調達額は、上場企業の時価総額累計の63%が該当
- その雇用規模は35%に該当
- 研究開発費では85%もの上場企業がVCからの出資
一方、榊原氏のVCも含めて日本のVCはこの規模にない。日本国内における時価総額ランニングをみてもトップ10すら、日本のVCから資金をどこも調達していないのが現状である。
資金調達額も米国の3760億「ドル」で日本の約8000億「円」(2021年)と桁違いである。この中で日本のVCが国内のスタートアップに投資したのは約3300億円である。
日本のVCファンドへの投資家は、
- リターン目的ではなくシナジーを目的とした日本企業や既存の起業家
- 2桁あるいは3桁億円の資金を提供できる機関投資家がいなかった
などで日本のVCが国内のスタートアップ投資する額は小さかった。
ではリターンを求める機関投資家が日本のVCに投資してこなかったのか。
- 日本国内のVBは100億円前後でIPOすることが多く、グローバルマーケットを狙って進出するVBが少ないため、成長してもあまり大きな規模感がなく、投資規模のロットに合わずリターンが少ないというのが大きな要因。
- 少子高齢化における国内市場自体、魅力に欠ける
- VCや支援側のグローバル進出支援の対応に遅れがあり、グローバルな視点で見てもさまざまなVCとしてのスキルセットが追いついていない
という。ただ、米国ももともと日本と同様に事業会社が出資者の中心で、VCはマイナーであった。しかし、米国政府の制度改革や法整備で機関投資家がVCファンドへの出資を開始したことで、成功事例が積み上がられ、起業家を呼び込み、マーケットを拡大してきた。
後追い状態から追いつきにまで行くにはまだまだ制度改革や法整備とVCの進化が求められている。🛕🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵🇺🇸
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