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2022.8.29   日経産業新聞の記事「SmartTimes:疲弊する課長たち救え!」から

「働き方を変えよ」的な研修では課長の負担が増し逆効果

日本企業の課長が多くの仕事を任される中で十分な休養をとる余裕もなく、忙殺されていることは、当該企業にとっても職場にとっても良いとは思えない。コラムの著者 柴田 励司氏(インディゴブルー会長)は、その改善策を考察している。

○課長像を変え、部長を変え、課長の心に休息を与える

 柴田氏は、課長を取り巻く部下の働き方は、

  • 働き方改革関連法による残業規制
  • 新型コロナウイルス感染拡大によるリモートワークの一般化
  • 副業の解禁

と大きく変貌しているという。これは課長の視点から見ると、

  • 部下は決まった時間で帰宅する
  • ネットの上だけで近くに部下はいない
  • 自分の知らない仕事もしている

と、部下に仕事が任せられない。一方、課長自身の働き方は変わっていない。

  • 管理職としてチームの業績や予算の管理責任
  • 人事管理責任
  • コンプライアンス遵守
  • プレーイングマネージャーとして個人の達成責任
  • 中途採用の実施
  • DXの推進
  • ストレスに弱い若年層の対する1on1(ワンオンワン、個別)ミーティングの実施

など多くのタスクが待ち受けている。そうこうする中でメンタルケアが必要となる課長職が増え、そこで部長やトップからは自分の働き方を変えろと研修をやることになる。これは当事者である課長の現状がわかっていないという。このような研修は1つタスクが増え、さらに課長を追い込むことになりかねない。

柴田氏の提案は、以下のようになる:

  • 課長像を変え、それをトップが宣言する:具体的にはプレーイングとマネージャーを分離すること。課長はチームの業績を上げることを再認識させる。
  • 予算管理、人事管理などのマネジメントの役割を専門とするフロント職を配置する。
  • 部長の行動を変える:課を越える調整事項は部長が行う。利害関係の調整を行うのが部長であることを再認識してもらう。
  • さらに上記と並行して、会社として課長に「心の休息」機会を設ける。休暇の取得といった単純なものではなく、仕事として「休ませる」こと。仕事以外に身体を動かして没頭させたり、大笑いできる機会があればなお良い。これは自分と向き合う時間を設けて、自分で必要なことを自分で選択する。会社主導ではなく、リスキング、ポータブルスキルの磨き直しで、こころをリセットする。

このように、この提案のように課長に「心の休息」を与え、まずは疲弊から課長を救うことが肝要だという。⏳📱🩺🏥👩👨🚘🚗📶🩺📈😷💻💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏happy01🌏💡🔎🇯🇵

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