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2021.11.10   日経産業新聞の記事「TechnoSalon:研究に専念できる環境があってこそ」から

大学のマネジメントを担う教員と研究中心の教員のキャリアパス

 コラムの著者 円山 重直氏(八戸工業高等専門学校長)は、若手研究者に研究を進める環境がなければ近い将来日本で研究しているノーベル賞受賞者が皆無になる可能性があると警告している。

◯欧米では異なるキャリアパスがあり研究に専念できる環境がある

 米国在住の真鍋淑郎博士が2021年ノーベル物理学賞を受賞したことが決まったが、円山氏によれば30代の時に渡米して米国で実施した研究が基礎となり、温暖化ガスによる地球温暖化についての研究が評価されたのだという。

日本生まれの自然科学分野のノーベル賞受賞は25人目で、この内受賞時に研究拠点を米国に置いている研究者は約3割に達しているという。コラムの著者の円山氏自身も国際学会の選考委員を行ったときも選考時点では米国の大学教授で中国出身者が多くを占めたという。

ノーベル賞も含め多くの国際賞は、研究業績が評価される。つまり、研究者がこれまで出版した学術論文や著書の数と質、学会の受賞歴、学問領域に与えたインパクトなどが考慮される。その中で、熾烈な研究費獲得競争を獲得しなければ研究者は淘汰されてしまう。

日本ではこの競争の中で、優秀な研究者は、研究実績が上がれば上がるほど、大学の運営や委員会などでマネジメントの業務が増え、研究時間も減少してしまう。欧米諸国では、キャリアパスが大学のマネジメントと研究の専任に分かれていり。研究者は研究時間を確保し、専念できる環境があるという。日本でも若手の研究者に、研究時間を確保できる研究体制を整えないと、日本で研究しているノーベル賞受賞者が一人もいなくなる。🥇🕛💻✏️🏙🌾🍓😅🏃‍♀️🏠😷🦠❄️🍅📖🔎⚡🌍happy01🗻🇯🇵🌐🇺🇸

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