【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「眼光紙背:接触アプリとプライバシー」から
2020/07/13
2020.7.3 日経産業新聞の記事「眼光紙背:接触アプリとプライバシー」から
普及を阻むのはプラットフォーマーへの不信か
コラムの著者は厚生労働省が6月19日に提供を始めた新型コロナウイルス感染者の濃厚接触を通知するスマートフォン向けアプリが個人のプライバシーに配慮しているにもかかわらず普及しない理由について考察している。
◯スマホ搭載率の6割が効果をあげるのに必要
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために厚生労働省が提供し始めた携帯アプリであるが、順調な普及とは言えないという。同様なソフトがドイツなどでも提供されているおり、普及は順調のようだが何が違うのか。
この「コロナ警告」アプリは、新型コロナウイルス感染者との濃厚接触を通知するもので、アプリの登録利用者が検査で陽性であると申請した場合、おおむね1メートル以内で15分以上の接触があった人に通知するものである。アプリでは濃厚接触者を効率的に割り出し、迅速に検査することで感染拡大を防止する。氏名や電話番号、位置情報など個人が特定される情報は記録せず、感染者も特定できないようにするなどプライバシーに配慮しているという。さらに、効果をあげるには、アプリの普及率がスマートフォンで動作できる状態で6割以上がないと効果は薄いという。ドイツでは、同様のアプリで公開後650万回以上ダウンロードされ、普及が順調に進んでいるという。
日本と欧州とは何がちがうのか。普及を阻む原因はプライバシー侵害への懸念である。1つのアプリで個人を特定できないようにしても、他の情報と組み合わせればネット上で個人の活動を特定することは比較的容易であるとされている。そして、個人の情報の多くは米ICT大手に代表されるプラットフォーマーが握っている。アプリの普及が進まないのは、欧州の厳格なプラットフォーマーに対する規制(GDPR)に対して日本はまだ手薄で、データを独占しているプラットフォーマーに対する不信があると思われる。📶😷🦠💺💻🛠⚓️💡🏢🏠📖🎓⚡️🌏🌏💡🔎🇯🇵🇩🇪
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