【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:進化するテープのり、使用時の『軽さ』追及」から
2019/12/04
2019.11.29 日経産業新聞の記事「高岡美佳の目:進化するテープのり、使用時の『軽さ』追及」から
顧客の潜在ニーズを丹念に追及
コラムの著者 高岡 美佳氏(立教大学経営学部教授)が今回取り上げるのは、トンボ鉛筆のテープのり「ビットエアーミニ」の開発で、そのマーケット戦略について考察している。
◯マーケットリーダーとしての誇り
トンボ鉛筆のこの商品。通常のテープのりと何が違うのか?まず、ターゲットは学生。ペンケースで携帯できるサイズにこだわる。次に、業界最軽量の走行力、つまり軽くテープがでて貼れる力が大きいという。テープを引き出す力は、使い始めで50%軽く、使い終わりで13%軽い。従来のテープのりであると、テープを使うと次第に走行が重くなるという欠点があった。ただ、この欠点をユーザー調査でも浮かび上がることはなく、「そういうものだ」と思われていた。そこに、ビジネスチャンスがあると同社は気付き、2年の開発期間を経て、「エアータッチシステム」を商品化した。
もともと、同社はテープのりではなく、修正テープの分野ではトップシェアでマーケットリーダーである。しかし、修正テープ市場は飽和市場で成長性が期待できないことから、テープのりでの新技術導入で成長を図ったものであった。テープのりの市場は、約33億円で、液体のり、スティックのりよりも成長性がある。そこに目をつけ、最軽量で走行の軽さを訴求したところは、ていねいにユーザニーズを掘り起こした好事例であると高岡教授も評価している。🎓📖✏️💡🔎⚡️🌏🏡👝📦🇯🇵
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