【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:発達するシミュレーション、物理や経済予測など幅広く」から
2019/03/09
2019.3.5 日経産業新聞の記事「TechnoSalon:発達するシミュレーション、物理や経済予測など幅広く」から
最初のシミュレーションの提案者は米国のフォン・ノイマン
コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、コンピューターのハードウェア、ソフトウェアの急速な発達で強力なシミュレーションが可能となったことからその手法と応用について解説している。
◯凡そ5段階でシミュレーションを実行
和田教授によれば、シミュレーションとは、
”物理的・生物的・社会的なシステムの現象を数量的に研究するために、その現象と似た他の扱いやすいシステムを観測して、両者の類似関係かを正確に対応付けながら、本来目的とする現象を解析する方法”
としている。
類似関係を正確に対応するてまによく使われるのは、コンピューターによるモデル実験のコンピューターシミュレーションである。最初の提案者は米国のフォン・ノイマンで、第2次世界大戦中に核分裂における中性子の振る舞いをシミュレーションで調べたという。
その後のコンピューターのハードウェア、ソフトウェアの急速な発達によって、シミュレーションは強力な手法として、多くの分野で応用されている。
シミュレーションの手法は、和田教授によれば、以下の流れになっている;
- シミュレーションによる実験の目的を明確にする
- モデルの作成。具体的には対象を観察、分析して目的に関連する構成要素、要素間の関係、そのシステムを支配している諸法則を抽出する
- モデルをプログラム言語を使って記述しコンピューターで実験をする
- モデルの妥当性をチェックする→実験によって得られた結果を現実のシステムの挙動と比較する。矛盾のある場合はモデルを修正して再度実験を行う。
- 完成したモデルを使って、現実の世界ではまだ経験していない状況、あるいは、作り出しにくい状況のもとでコンピューターで実験をする
このような流れで和田教授は参考例として以下を挙げている。
- 粒子の衝突や散乱などの物理現象の解明。その応用として原子炉の設計
- 工場の生産ラインでの流れ作業をスムーズに行うための仕事の配置
- 化学プラントにおける効果的な操業条件の決定
- 地震に対する超高層ビルの振動の分析と耐震設計
- 大型コンピューターの効率的な運用方法
- 大規模集積回路(LSI)の設計や論理的正当性の検討
- 企業レベルあるいは国家レベルでの経済予測
- 人間の学習、思考、問題解決などのプロセス解析
と枚挙にいとまがない。💻📘🔧🏢🏠🎓📖⚡️🌏🌏💡
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