【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ファッション、ネットの力で変革」から
2018/03/01
2018.2.23 日経産業新聞の記事「三浦俊彦の目:ファッション、ネットの力で変革」から
ファッション業界の慣習を破るネット販売
コラムの著者 三浦 俊彦教授(中央大学商学部)は、三陽商会がこれまでのファッション業界では異例のコートの販売を行ったことについて考察している。
○東京ガールズコレクションから始まった
三浦教授によれば、三陽商会が紳士服ブランド「ザ・スコッチハウス」でダウンのファスナー付きステンカラーコートを販売したことは、アパレル業界では異例だという。
従来、百貨店での冬物のコートは10〜12月で1月にはバーゲンを始める。つまり先取りが常態化した業界で、消費者は寒くなる前に冬物を、暑くなる前に夏物を買わねばならなかった。しかし、今やEC(インターネット販売)でいつでも欲しい服が買える時代となり、10月の段階でことしの冬はどうかなどという考える必要はない。消費者のファッション購買の時期が季節の変化と同期してきた。アパレルメーカーとしてもネット通販に負けないためにも冬に冬のコートの新作を提供する必要がでてきた。
このようなファッションのリアルタイム化は、2005年の東京ガールズコレクションから始まったという。このコレクションでは「リアル」をコンセプトに
- 「リアル・クローズ」;アートではなく、現実性のある服
- 「リアルタイム・シーズン」;当期の秋冬物を扱う
- 「リアルタイム・購買」;ショーを見ながら携帯サイトで購入可能
とした。この背景には、ユニクロやZARAなどの製造小売り(SPA)などに見られる、生産から販売までの一気通貫の情報・物流システムが支えているという。ここにきて、アパレルメーカーも日本の商慣習を打破しなければ限界になってきたようである。👕📱💻🏢🌍
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