【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:男性用の日傘、社会規範変容で新市場」から
2016/09/12
2016.9.8 日経産業新聞の記事「横山斉理の目:男性用の日傘、社会規範変容で新市場」から
固定概念が商品の普及を阻害する
コラムの著者 横山 斉理氏(法政大学経営学部教授)は、男性用の日傘を事例に、固定概念の打破から新市場が生まれることを述べている。
○日傘の機能性は性別を問わない
強い日差しの夏の昼間で合理的かつ効率的な手段は日傘をさすことであるという。しかし、その起源から機能性とファッション性を兼ね備えた「女性」のためのアイテムで、男性が日傘をさすこては奇妙なこととされる。
ただ、男性でも、例えばゴルフのプレーでは日傘を差し、強い日差しにより体力が奪われることをさける。つまり、日差しは女性だけが対策しなければならないということではないことがわかる。熱中症の防止という見方では性差はない。
最近は男性用日傘がメディアなどで取り上げられるものの普及はまだまだであ。「日傘は女性が使うもの」という性別に関する社会規範が根強いため、新市場の発生を阻害しているとも言える。
とはいえ、この社会規範を変えるのは、一企業の力をもってしても困難である。「クールビス」や「イクメン」が政府主導のキャンペーンであったことを考えると、大きな認知が必要となる。ただ、潜在のニーズはあるから、既存の社会規範を打ち破れば新市場が生まれる可能性もある。まだまだ、日傘の事例だけでなく、このような社会規範を対象にするものがあるだろう。
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