【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:研究成果とは、『出口』のあることを実証」から
2016/06/04
2016.5.31 日経産業新聞の記事「TechnoOnline:研究成果とは、『出口』のあることを実証」から
2番手が先駆者よりも研究開発のキャッチアップが速いわけ
コ ラムの著者 山﨑 弘郎氏(東京大学名誉教授)は、先駆者の研究の業績が果たして評価されたか、それが2番手以降のキャッチアップに影響を与えたのではないかということに触れている。
○失敗を恐れず未踏の分野に「出口」を見出すことこそ研究の重大な成果である
技術開発に成功し最先端を経験した多くの研究者や技術者は、自らの苦労から、競争相手は簡単に追いつけないと思いがちである。ところが、山﨑教授はそうではなく、すぐにでも追い付き、時には追い越していくという構造的な理由があるという。
【最初の成功者によって道が拓け開発に出口があることを実証してしまった】
未踏の先駆者は出口すらないことに不安を感じ、出口どころかゴールも見えない状態。失敗や試行錯誤の連続で研究開発への投資は経営者にとっても大きなリスクとなる。出口の存在が確認できれば、2番手には無駄な努力は不要でリスクを減らせる。
【失敗の確率がへる】
出口がわかることは失敗を減らし、費用や人数などのリソースを思い切って投入し研究開発を加速できる。
【開発や生産に関連する装置や設備も完成度が上がってくる】
先駆者よりも完成度の高い設備が手に入ることでさらに開発を加速できる。
フロントランナーの苦労とは無関係に出口の発見で、2番手は一気に開発投資で先駆者を追い抜ける。日本がかつて取った技術戦略であった。しかし、今や日本はフロントランナー、先駆者に位置づけになり、新興国などからその動向を見定められる立場になっている。この出口を見出す支援こそが、今の日本に必要なところである。
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