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2016.3.15  日経産業新聞の記事「TechnoOnline:よく考えた勇気、精神活動の最高位」から

独創への熟考した上での勇気に賛辞

コラムの著者 和田 昭允氏(東京大学名誉教授)は、これまでにない未知、未踏の課題に挑戦することには「よく考えた」勇気が必要であるという。

◯英国首相でありノーベル文学賞受賞のウェストン・チャーチルの賛辞

第2次世界大戦から英国首相として戦争の最高指導にあたり、その格調高い名演説で自由世界を鼓舞激励して勝利に導いたウェストン・チャーチル。戦後は、6巻になる「第2次世界大戦」を著し、1953年ノーベル文学賞を受賞した。

その彼の言葉で;

「勇気がなければ、他のすべての資質は意味をなさない」

があるという。勇気を人間の精神活動の最高位に置き、

「資産を失うのは小さく、名誉を失うのは大きい。しかし勇気を失えば、すべてを失う」

ともいっている。

未知未踏の領域で課題に挑戦することは、大小を問わず勇気がいる。その勇気は、向こう見ずでがむしゃらなものではなく、挑戦者のすべての資質に意味を持たせ、特に研究開発やイノベーションに不可欠なものとされる。

これまでになかったことを、つまり非常識を主張するてきは必ず不安が伴う。間違っていたらどうするといった羞恥やみっともないといった気持ちに襲われる。でも、「よく考えた勇気」をもって挑戦すれば、恥ずかしいことはなく、失敗しても評価される。

大事なことは、挑んだ課題が成功した時の効果である。その大義名分に納得すればするほど、不安は薄らいで行き、大した勇気を持たなくても課題に挑戦することができるようになることである。

前述のチャーチルも;

「私が義務感と信念に基づいて行動していく限り、いくら悪口を言われようと何ともない。害になるよりはむしろ益になるくらいだ」

といっている。論語にも

「勇にして礼無ければ即ち乱す」

とあり、規範のない勇気は乱暴なだけだとも戒めている。

科学技術に限らずビジネスの世界でもこの勇気の意味をしって挑戦したいものである。 pchappy01

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