【ヒット商品】ネタ出しの会 日経産業新聞の記事「流行を読む:若者とらえたスマホ写真、言葉をしのぐ表現手法に」から
2016/03/12
2016.3.4 日経産業新聞の記事「流行を読む:若者とらえたスマホ写真、言葉をしのぐ表現手法に」から
オリジナルなきコピー(シュミラークル)の時代
コラムの著者 奥 律哉氏(電通総研 メディアイノベーションラボ 統括責任者)は、最近の10代から20代の若者、特に女性のスマホ写真の使い方から今後のメディアのあり方について論じている。
○リテラル(言葉・文字)からビジュアル(写真・動画)にシフト
常にスマホを持ち歩き、日常の経験を撮影してシェア(共有)する習慣を持つ10〜20代で、特に女性は、このシフトが激しい。
動画や画像中心にのSNSには、プロっぽい写真、リア充っぽい写真、セレブっぽい写真などがズラリと並ぶという。彼らの言葉によれば「写真を撮らないならイベントやる意味がない」とまで言わせるほど、写真や動画はコミュニケーションとして重要だという。
ここで興味深いのは写真のオリジナルが誰が発信したかといったことは二の次で、いつの間にか多くの共感や憧れを抱き、その体験をコピーしていく現象、シュミラークルという現象だ。
マスメディアを起点として、
- フラットに拡散される「マス型」
- ブログや動画共有アプリでタレントやカリスマが個人的に情報発信し、フォロワーがそのトレンドに追従した「インフルエンサー型」
- 誰もがビジュアルで容易に発信者・表現者になれる「シュミラークル型」
の3つが共存して、コミュニケーションが多様化しているという。これらは、個人の欲望や嗜好を表すとしたら、マーケティングやコミュニケーション関係者は無視できない現象である。
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